テッポウエビの一種①
特徴
(写真:2019年6月上旬採集。採集場所は不明。体長約5cm(角(額角)の先端から尾の先端までの長さ)。片方のハサミがとてもゴツく大きい)
レア度:★★★★☆ 節足動物門 軟甲綱 十脚目 テッポウエビ科 学名:? 英名:? よく見られる季節:?
種類不明。テッポウエビの仲間だとは思うが…。
最大で体長7cm、大きい方のハサミを入れた全長さは10cmに達するらしい。日本を含む東アジア沿岸海域に分布し、内湾や浅海の海底が砂泥の場所に生息する。テッポウエビは海底に直径数cm、長さ数十cmの穴を掘って住むそうだが、写真のテッポウエビは潮が引いた河口の石の下で発見した(もしかしたら近くに巣穴があったのかもしれない)。またつがいで暮らすという情報もあり、そういえばこのテッポウエビを見つけた時、すぐ近くに別のテッポウエビがいたような…。
最大の特徴である片方の大きなハサミ(第1胸脚)だが、これを一旦開いてから勢い良くかち合わせることで、「パチン」という大きな音を出すことができる。この音で敵を威嚇したり獲物を気絶させたりするそうだ。この特徴から「鉄砲エビ」の名前が付いたのは言うまでもない。
このパチンという音だが、単にハサミをかち合わせて音を発しているのではなく、「キャビテーション」という原理を利用しているらしい。詳しくは分からないがハサミがかち合う瞬間にはものすごい温度、気圧、衝撃派、プラズマなどが発生しているらしい(詳しくはキャビテーションで調べてみてください)。
ちなみに左右どちらのハサミが大きくなるかは個体によって違うようだ。
(2020年3月)
飼育する
(写真:横から撮影。よく見ると腹部に卵を抱えている)
飼育というほど長くは飼ったことがない。というのもテッポウエビ類のある性質が原因でだ。
テッポウエビ類は穴を掘るのが大好き?で暇さえあればいつも穴を掘っている。そのため水槽に入れて放置しておくと穴を掘りまくって、水槽のレイアウト(石などを組んで隠れ家を作ったりすること)を滅茶苦茶に破壊してしまうのだ。
ある時期、三番瀬水槽(マーレ水槽)を見に行くたびにレイアウトが崩れていることがあった。初めは「コブヨコバサミ」か「アカニシ」の仕業か? と思っていたが、その頻度があまりも多すぎる。これはおかしいぞ?と水槽を注意深く観察していると、物陰でせっせせっせと穴を掘るテッポウエビの姿が!!
後々わかったことだが、当会会長が捕まえてきて入れたとか。「入れたなら言ってよ~」ということで一件落着。その後このテッポウエビ氏には海にお帰りいただいた。