自分で採集した生物を飼ってみよう!!

海の生物を飼ってみたい!!~海水水槽の立ち上げ・日々の世話など~(自己流) 2025.08 更新!!

水槽で作業をしているとよく「ヤドカリやカニを飼ってみたい」「海で魚を捕まえて水槽に入れたけど、すぐに死んでしまった」というようなことについて質問を受けます。なので海の生物飼うために必要なものや、手順について、自分の体験を元に書いてみたいと思います。

ここで注意してほしいのは、私がこれから書く内容は「浦安周辺の海に生息する比較的タフな生物」「なるべく低予算」で、さらに「騒音が少なく静かに(これ私的にはかなり重要)」に飼う場合ということで、この通りにしたからといって、アクアショップで売っているような熱帯魚やサンゴ、海藻などは飼うことはできないと考えてください。

プロや上級者からしたら「何言ってんだこいつ」という部分もあるかもしれませんが、温かい目で見ていただければと思います(願)

 

「ちょっと気合入れて海水生物を飼いたい!!」、「水槽を長くやるつもり!!」という方は、こちらのページの「自宅水槽4号」のセッティングで始めてみてくださいここで紹介しているものより、しお金はかかるけど、こっちの方が水質・環境の安定性が遥かに上で、飼える生物の幅も広がります。作業自体は簡単ですよ

 

さぁ、ここから文字数大量で読みにくいと思いますが、水槽始めるならこれくらいは読んでほしい!!…ということで(笑)

準備するもの

(写真:横幅30cm、高さ20cmのプラスチック製の虫かごを使用した「自宅水槽5号」。まずはこんな感じの水槽で初めてみましょう)

1.水槽

生物を飼う大前提として、できるだけ水槽は大きく水の量も多い方が良いです。ただいきなり大きな水槽は無理という人も多いので、導入としては横幅が30㎝~の虫かごやガラス製の30cmキューブ水槽あたりをオススメします。虫かごは「飼育ランド」(Lサイズ)っていう商品が私は好きですね(上の写真のやつです)。

2.水槽台

これは虫かご程度の水槽なら、しっかりとした机や丈夫なカラーボックスでも代用できるけど、30cmキューブ水槽以上の大きさの水槽だとかなりの重さになるので(水を一杯に入れると約27kg)、水槽専用の台もしくはかなり造りのしっかりした机や踏み台などを使用してください。

水槽を置く台が破損したり歪むと、上に乗っている水槽にも歪みが生じ、水の重さに耐えきれなくなって水漏れを起こしてしまいます

3.フタ

個人的にフタは絶対必要だと思います。フタがないと生物がいつの間にか飛び出して死んでしまったり、水が蒸発して塩分濃度が変わってしまったり、色々と面倒なことがおきます。またフタを隙間がないようにピッチリ閉めると、水槽から発生する騒音をかなり軽減することができるし、壁紙が傷んだり、周りの物がサビるということもかなり防げます。

フタは透明の塩ビ製で厚さは3mmぐらいがオススメです。ガラス製は落として割るし、アクリルは湿気でめちゃくちゃ反るので(塩ビも多少反りますが)。私はここで買いましたね(2カットまで無料だし)。

4.ろ過装置

これが一番大事です!! 様々なタイプのろ過装置がありますが、上に書いたようなサイズの水槽で生物も少ししか入れないなら、少し大きめの「投げ込み式フィルター」が1つあれば大丈夫です。「金魚のブクブク」とか呼ばれてるアレです。何よりこの「投げ込み式フィルター」は安くてメンテが楽!!

さらにろ過装置をこれにして水槽のフタをピッチリ閉めると、水槽から発する騒音をかなり小さくできます。水槽を始めたはいいけど音が気になって断念という人も多いです。「投げ込み式フィルター」なら水槽をほぼ完全にフタすることができます(エアチューブが通る分だけのすき間は必要)。

オススメは「水作エイトコア」のMサイズですかね。見た目などを気にしないならSサイズを2個の方がおススメです。(私は色々と用途があるのでSサイズを2つ入れています。小さめの虫かごならSサイズ1個で良いです)。

5.エアポンプ

エアポンプは①投げ込み式フィルターにエアを送ってフィルターを稼働させる②水槽に酸素を供給するために必要です

オススメは「水作 水心SSPP-3S」です。この水心シリーズはコスパが良く、音が静かで、特にこの中間の3Sサイズはエア量調整ができ、エア量を絞ると音をかなり小さくすることができます(他の2サイズより静か)。

私はエアは絞らず全開にして、テレビ台の一部を改造した防音室にこの水心SSPP-3Sを吊るして使用しており、ほぼ無音です。エアポンプの下に防振マットを敷いたり、エアポンプ自体を空中に吊るすとさらに音を静かにできます。あとエアチューブを買うのも忘れずに(初めは100均に売ってるチューブでいいです)。

エアポンプと投げ込み式フィルターの間には「逆流防止弁」を噛ませましょう。これは名前の通り水の逆流を防ぐものです。停電などでポンプが止まった際、エアポンプが水槽より下の位置にあると、水がサイフォンの原理でエアチューブを伝って逆流してきてしまうことがあります。

水びだしになるだけならいいけど、最悪海水がコンセントまで達すると火災になる恐れも…。

6.ライト

LEDのミニ水槽用のもので十分です(テトラやGEXが販売してる1000~1500円ぐらいのものがおススメ)。ライトがあることで水中がキレイに見えるし、日中はつけっぱなし、夜は消すという風にして生物のバイオリズムを作ってやります(さらにコンセントタイマーがあると管理が楽です)。

7.水温計、比重計

水槽の温度を把握しておくことはとても重要です。普通の家なら夏と冬で10℃以上水温が変わるでしょう。

浦安のタフな生物たちでも「これ以上水温が上がったらヤバイ、下がったらヤバイ」というのがあります。目安としては28℃を超えてくると、耐えられない生物が増えてくるイメージです。あとは水温が25℃以上になると水が汚れやすくなるかな(ぬるい水は腐りやすいってイメージ)。

比重計は水替えの際、人工海水を作るときに必要になります(水と人工海水の分量を間違えなければ必ずしも必要ではないですが)。

8.人工海水の素

文字通り、清浄な人工海水を作るためのものです。人工海水の素にも色々種類がありますが、繊細な生物を飼うわけではないので私は特に拘っていないです。人工海水の素がどうこうというより、しっかりカルキ抜きをする人工海水の素をしっかり溶かす水槽の水と温度を合わせるの方が大事だと思っています。

7.亜硝酸テスター、硝酸塩テスター

海水中の亜硝酸と硝酸塩の有無、濃度を調べるためのものです。簡単に言うと、海水の中に毒が発生していないか?、ろ過によってその毒がきちんと分解されているか行われているか? を調べるためのものです(これは予算を抑えたいなら、なくても…いいかな)。

8.バケツ

人工海水を作ったり、水換えで使ったりします。なるべく大きいものが2つ以上あると良いです。容量は10Lあると最高。私は「テラモト じょうぶバケツ」を使ってます。これは本当に超おススメ。

ダイソーに売ってる300円のものもおススメです(100円のものはプラスチックが薄く耐久性が微妙)。色は白や薄い色の方が良いですね。白いとバケツの中の生物や、ゴミなど異物、水の汚れなどがよく見えます。あと目盛りが付いていると人工海水を作る時にとても便利です。

手順 

(写真:専用の水槽台に設置した45cm水槽とテレビ台の上に置いた30cm虫かご水槽。30cm虫かご水槽ならテレビ台でも耐えられるかな)

1.水槽の設置

水槽は必ず水平で安定かつ丈夫な場所に設置してください(100均で水平器を買って水平をチェックすると良いですよ)。テレビ台やカラーボックスを使おうと思った方もいるかもしれませんが、それらは初めは良くても後々水槽の重さで歪んで、上に乗っている水槽まで壊れる可能性があります(私はテレビ台の上に30cmキューブ水槽を乗せていたら壊れて大変なことになりました…)。

まずは水槽を置く前に、水槽を置く台の水平を取ります。台の下に薄くて硬いものを適当に挟んで調節しましょう。水平が取れたらガタつきがないかよくチェックします。

次に水槽を置きますが、水槽の下には厚めの木の板を敷くと良いでしょう。虫かご水槽ならその木の板の上に直接置いてしまっていいです。30cmキューブ水槽なら水槽の下に滑り止めのゴムシートを敷いた方が良いですね(これも100ので良いです)。

私の場合はまず床にダイソーの300円のフロアマットを敷き、その上に改造したテレビ台を乗せ、さらにホームセンターで買った厚さ18mmの木の板(パイン材だったかな?)を置いてから虫かごを置いています。

水槽は水を入れてしまうと基本的には動かせない(動かさない方がいい)のでよく吟味してください。水槽を置いたら今度は水槽の水平もチェックしましょう

あと非常に大切なのは日光のあたる場所や窓際など温度変化の激しい場所には置かないということです。後々とても面倒なことになります。日が当たらなくて涼しく、風通しの良い場所が最高ですね。

 

2.水槽に海水を入れる

人工海水の素で作った海水、もしくは海沿いのなるべくキレイなところで汲んできた海水を水槽に入れてください(2つを混ぜてもいいです)。比重は取りあえず、1.023ぐらいで。

浦安なら海が穏やかで濁ってない日に、高洲や日の出の海岸、河口などで汲むといいかも(暑い時期はプランクトンや有機物が多いのでNG)。

海水を汲んできた場合は、目の細かい網(100均の金魚網でOK)で海水を濾してゴミを取り除いてから水槽へ入れてください。ここでゴミや有機物がたくさん混じってると海水が腐ります

 

3.投げ込み式フィルターとエアポンプを設置する

投げ込み式フィルターとエアポンプをチューブで繋ぎ(逆流防止弁も忘れずに)、投げ込み式フィルターを水中に沈め、エアポンプの電源を入れます。この時ろ過装置が浮かないよう完全に沈めてください。そしてフタをします。

可能ならエアポンプとコンセントを水槽より高い位置にしておくと、水が逆流してきたときのリスクを減らせます。

 

4.フィルターにバクテリアが定着するのを待つ

そのまま生物を入れずフィルターを2週間以上動かし続けます。これはフィルター内に、水中の有害な物質(アンモニアなど)を分解してくれるバクテリアを繁殖・定着させるためです

初心者にありがちな失敗として、このバクテリアが十分繁殖しないまま生物を入れ、エサを与え、生物の排泄物やエサの食べ残しから発生したアンモニア等の有毒物質によって生物があっという間に死んでしまうというケースがよくあります。

なのでまずは生物を入れずにグッと我慢し、バクテリアが増えるのを待ちます(バクテリアは空気中からも供給されます)。

ただバクテリアもエサ(有機物)がないと増えることができないので、毎日水槽にエサをほんのちょびっとだけ(耳かきの1/2ぐらいで十分)入れてやります。

ただどうしてもすぐに生物を入れたい場合は丈夫な魚(小型の「イダテンギンポ」「アゴハゼ」「メジナ」など)かエビやヤドカリ、カニを1~2匹だけ入れ、最低4日に1回は全水量の1/3の量を水替えしてください(ちょっとこれは大変かな?)。

 

5.バクテリアを早く定着させたい!!

バクテリアの繁殖を早くする裏技がいくつかあります。①海水水槽をやっている知り合いがいたらその水槽の水・ろ材・石などを分けてもらい水槽に入れる②海の砂や石などをそのまま水槽に入れる(砂や石は海水でよく洗ってゴミや汚れを取り除くこと)③市販のバクテリア添加剤などを使うなどです。

私がよくやるのは①と②です。③はやったことないのでよく分かりません。①がベストですが、②の砂もかなり効果が高いです。ただ浦安周辺の砂は、細かいサラサラの黒っぽいものか、貝殻のカケラが砕けた白っぽいものがほとんどなので、それがイヤだという人は海でとってきた砂の上に、お好みの砂を敷けばよいでしょう(買った砂は濁りが取れるまで水道水で10回ぐらいしっかり洗って下さい)。

あと海から採って来たものを使う場合、期せぬ生物が水槽に混入する可能性があることを理解しておいてください。

それと砂は厚く敷き過ぎると良くないことも起きるので(これは調べてみてください)、多くても厚さ3cmまでにしておきましょう。私なら虫かご水槽で厚さ1~2cmにしますね。

 

6.バクテリアの繁殖・定着を待つ & 確認する

バクテリアの繁殖・定着を待ちます。目安は「最低2週間」というのをよく聞きますが、正直どれくらいかかるかは未知数です。海から採って来た砂を使う場合は1週間もすればOKなことが多いですね。

待っている途中、水が白く濁ったりするかもしれませんがよほどのことがない限り放置します。濁りがひどい、2~3日経っても改善 or 悪化するなら、全水量の1/2を水替えしてください(エサは水が透明で安定するまでストップします)。

そしてバクテリアの繁殖・定着が完了したかを判断するのに、「亜硝酸テスター」「硝酸塩テスター」を使います。

水中の有機物(生物の排泄物やエサの食べカスなど)はバクテリアによって、有機物アンモニア亜硝酸硝酸塩という風に分解されていきます。このうちアンモニアと亜硝酸は猛毒です。水中にあると生物が弱る or 死にます。

硝酸塩は無毒ではないですが、水中に結構な量があっても浦安のタフな生物たちなら平気です。つまりテスターを使って亜硝酸が検出されなくなり、硝酸塩のみが検出されるようになれば、バクテリアがきちんと働いているよ~ということになります

 

7.生物を入れる

いよいよ生物をいれます。いきなりたくさん入れるのはやめましょう!! まずは魚1匹とエビかヤドカリ1匹ぐらいで様子をみます。

ちなみに30cm虫かごサイズの水槽では大きな魚は飼えないので注意です。30cm虫かごなら、魚は5cmぐらいまでを2~3匹に小さめのエビ・カニ・ヤドカリを2~3匹が限度かな…。「単に生物を水槽に詰め込む」のと「生物を長期間飼育する」のとでは、条件が全く違うことを理解してください

「その魚1匹だけ飼う!!」というのならもっと大きな魚も飼えると思いますが…これは試してみないと分かりません。

 

生物が入ることで、水槽の環境もまた変わります。特にこの時期、エサのあげすぎは厳禁です!! バクテリアがやっと安定したばかりなので、無理をさせると一気に水槽の環境が崩壊します。

ついついあげたくなる気持ちは分かります。しかしこの水槽では生物の空腹より水を汚さないことの方がずっと重要です。

それに浦安の海の生物たちは1週間ぐらいエサを与えなくても平気なものが多いです(もちろんそうではない種もいる)。エサやりも個人的には2日に1回満腹にしてやれば十分だと思います。とにかくあげ過ぎは厳禁です。

 

8.それから…

それからさらに2週間~1ヵ月ぐらいしたらもう大丈夫ですかね。繰り返しになりますが水槽のサイズが小さいので、~5cmぐらいまでの魚を2~3匹に小型のエビやヤドカリを2~3匹が限度かな。とにかく入れすぎは良くないですね

ちなみにエビやヤドカリは貪欲で何でも食べ、水槽の掃除屋として活躍してくれるので入れて損は無いと思います(特に小型の「ユビナガスジエビ」「ユビナガホンヤドカリ」がおススメ)。

あとは海で拾った石や貝殻、塩ビパイプなどで隠れ家を作ってやりましょう。浦安の岸近くにいる生物の多くは物陰に隠れるのを好むものが多いです!!

これは初めて自宅に設置した水槽(30cmキューブ ガラス製)の重さで歪んでしまったテレビ台。もちろん上に乗っていた水槽も歪んで、ガラスの接着面から水漏れを起こし大惨事に…。頑丈な台を使用しましょうね
100均の水平器で水槽の水平を取る様子。こうやって水槽と水槽台のタテ、ヨコ、奥行き方向の水平を取りましょう
こちらは水槽用のミニLEDライト。こんなに小さくても十分明るい。こうやってマスキングテープをぴったり巻いておくと(黄色い部分)、汚れやサビ、漏電が防げるぞ
虫かごじゃない水槽を買ってきたときは(写真は45cmガラス水槽)、まず最初に水道水をいっぱい入れて水漏れをチェックしよう。水平で平らな場所でやること(ガタガタな場所でやったら水槽壊れちゃいます)

日々の飼育・お世話

エサやり

基本的に、エサは少な目を意識して「生物が1~3分ぐらいで全て食い切ってくれる量」だけ与えてください。一気にたくさんバラバラ撒いて、食べ残しが水槽に散らばっているのが最悪です。

また大量に撒いたエサがしばらくして無くなっているように見えても、石やフィルターの下に溜まっていることがよくあります。

エサのあげ方ですが、まずほんのちょびっと生物の目の前に落としてやって食いつきが良いか確かめてから、食べ残しが出ないように少しずつ確実に食わせます。エサをあげきるまでは、できれば水槽内を観察していましょう(生物たちがどんな状態かのチェックにもなります)。

もし食べ残しが目立つようならエサの量を減らし、残ったエサはスポイトで吸い取るなどして除去しましょう。カニやヤドカリなど動きの出足が遅い生物には、エサをピンセットで直接目の前に持って行ってやって必要な分を食わせる!という方法もあります。

小さな水槽で食べ残し放置は厳禁です!! ちなみに私はこれこれを与える(最終的に慣らす)ことが多いです。

 

水換え

何のために水換えするかというと、◆水の汚れを薄める(硝酸塩の量を減らすなど)◆海水中の栄養分(様々なミネラルなど)を補給してやるためです(本当はもっと色々な意味がありますが)。水換えには人工海水の使用をオススメします。海の水も使えないことはないけど、この辺の海の水は不純物や栄養素が多すぎるので、それを使うと水替えの本来の効果が弱まってしまうかなぁと。

頻度は飼っている生物 & 水槽の大きさ、環境によりますが、ここで紹介している30cm虫かご水槽なら基本は「1週間に1回、全水量の1/3」を目安にしてください。汚れが酷かったり、生物が多い場合は回数や水量を増やしてみてください。

また生エサを与えている場合 & 毎日エサを与えている場合は、1週間に1回、全水量の1/2を換えるぐらいに考えておけば良いと思います。

ちなみに、水替えの間隔は最長でも「2週間に1回」はしてくださいね。

 

また水替えは水質を向上させますが、生物にとっては大きなショックにもなります

なので水道水を使う場合はカルキ抜きをしっかりする(ペットボトルに入れて6時間ほど日光にあてれると塩素は分解されます。または「カルキ抜き剤」を使う)、極端に温度の違う水を水槽に入れない(これは作った人工海水を丸1日、水槽と同じ部屋に置いておけば大丈夫でしょう)、という風にしてなるべくショックを減らしてあげましょう。

さらに注意点として、この設備の場合、水換えとろ投げ込み式フィルターのマット交換は同時にやらない方がいいでしょう。何故かというと、小規模な水槽でこの2つを同時にやると「水槽内のろ過バクテリアが一気に少なくなる」 & 「水槽のろ過のバランスが崩れる」可能性が高まります。

 

それと水槽を稼働させていると海水の中の水分が蒸発して水槽の水が減るので、ときどき減った分の水分(真水)を足してやってください(水槽に印をつけておくとどのくらい水が減ったか分かり易いですよ)。

また人工海水の素は湿気をメチャクチャ吸いやすいので、開封したらなるべく密閉するようなかたちで保存してください。日陰の風通しの良い場所なら袋の口をゴム紐でキツく縛っておけば良いです。ドライボックスなんかを使えばどこにでも保管できますがね。

湿気を吸って劣化した人工海水は青っぽくなって固まり、水に溶けにくくなります。これを使うと生物には悪い影響があるのでその場合は処分しましょう。

 

あ!最後に超大事なことがありました!! それは「水換えの前後にエサを与えてはいけない」ということです。前後というか、水換えをする日はエサを与えないぐらいでいいと思います。これをやると生物が調子を崩す原因になります。

 

投げ込み式フィルターの洗い方

投げ込み式フィルターは使用していると、白いマット部分やろ材(石)の間にゴミが溜まって水の流れが悪くなり、ろ過能力が落ちます。なので定期的に清掃します。私は水替えの時に一緒にやりますね。

注意点は「水道水で洗わない」、「ガシガシ綺麗に洗いすぎない」、「水槽からバケツに抜き取った海水で洗う」の3つです。

↑の3つを行うとせっかくフィルターに繁殖したろ過バクテリアたちが一気に減ってしまいます!! 

ですので私は↓ように洗います。

 

水槽から海水をバケツに抜き取る

エアポンプを止めて、ゴミが水槽内に散らばらないよう何か入れ物を使って、フィルターを海水ごと掬うように水槽から取り出してバケツに入れる

フィルターを上下に分解して、まず下側(ろ材:石 が入った方)を、海水の中で揺する。強めに揺すってろ材に付いたゴミを落とすイメージ

次にフィルタの上側を、上ケース、マット、活性炭ケースに分解して、上ケースは歯ブラシなどを使って隅々まで汚れを落とす

マットにはろ過バクテリアがたくさん住み着いているので、マットの表面を海水中に指で軽くこすって、ゴミを落とす

活性炭ケースは、表面を歯ブラシでざっとこすった後、海水の中で強めに揺すってやればOK

最後にプラストン(エアが出る白い円柱状の部品)を歯ブラシこする

フィルターを元通りに組み立てて、静かに水槽に沈める

 

ちょっと面倒に感じるかもしれませんが、慣れれば3分もかかりません。「全てをバケツに汲んだ海水中で行う」のがポイントです。マットは毛羽立ちがひどく洗っても汚れが取れなくなってきたら交換しますが、半年ぐらいは使えると思います(交換用パーツも売ってるよ)

活性炭ケースですが、活性炭は水の黄ばみなどを取るのが主な役割で、そのうち効果が無くなります。なので私は効果の無くなった活性炭は捨てて、ケースの中にはろ過能力アップのために、ろ材(サンゴ砂の粗目)を入れています。

 

水槽の掃除

水槽のカベに生えたコケは、メラミンスポンジでやさしくこする、手でこする等をすれば取れる場合がほとんどです。取れない汚れはプラスチックのスクレーパーやいらないポイントカードなどを使って削り落とします。

コツとしてはトイレでお尻を拭き取るようにして、コケや汚れを水槽内落とさないようにすると良いです。

あとアクリル水槽、虫かごなどは、強くこするとキズが付くので注意が必要です。「金属などプラスチックより硬いものを使うと傷が付く」と覚えておいてください。

また水槽に手を入れると人間に慣れていない生物がビックリして、水槽の外へ飛び出すことがあるので注意しましょう。100均に売ってる柄付きのスポンジでお掃除しても良いと思います(硬いスポンジはダメよ)。

 

砂(底砂)の掃除

これは判断が難しいですが、特に問題がなければいじらない方が良いと思います。

変に砂を巻き上げたり、掘り返したりすると、水質が一気に悪化したり、ろ過装置が目詰まりを起こしたり、砂の奥に潜んでいた悪いヤツらが目を覚ましたりすることがあるので…(厚さ2~3cmぐらいじゃ大丈夫だと思うけど…気になる人は調べてみて)。

 

「水替えやフィルターの掃除をしてもイマイチ水質が悪い…」というときは底砂の掃除を検討してみてもいいかもしれません。目安として

◆底砂の上にワケの分からない変なコケが大繁殖している

◆底砂の上に粉っぽい砂?泥?のようなものがたくさん溜まっている

◆底砂の中に「ヒモムシ類」がたくさん生息している

のような場合には底砂の掃除、それに加えて掃除屋の追加、エサの量、水換えの頻度を見直しましょう

 

底砂の掃除のやり方は動画とかを見た方が分かり易いので、ここでは詳しく書きませんが、水作の「プロホース」という道具が使い易くて良いですね。

あと「ヒモムシ類」の簡単な駆除方法は、砂の上にクリルなどの大き目のエサを固定してやってしばらく待つと、砂中からヒモムシたちがエサに群がってくるので、ヒモムシがエサに十分取り付いたらエサごと水槽から取り出します。これを何回か繰り返せばかなりの数のヒモムシを減らせます。

まぁヒモムシも底砂の中のゴミを食ってくれて繁殖してるんだがね…。でもこいつらが居過ぎると、砂に潜る生物たちへのストレスがすごいので、増えすぎた場合は数を減らしてあげた方が良いかな。

水が汚れている? 生物の調子が悪い?

これは明確な異常があれば良いけど、なかなか気づくのは難しいし、対処も知識や経験がないと水替え、ろ過装置の点検、水温を変えてやるぐらいしかできないかな。

まず正常な海水は基本的に無臭で無色透明です。また海水水槽をやっていると水が黄色っぽくなりますが、これは普通に起こることで、余程黄色くない限りは放置で大丈夫です(この黄色を完全に無くそうとするのは中~上級者の方かと…)。

 

水質が悪い・生物の調子が悪いときに現れる症状とその対処法

◆生物が活発でない、動かない、苦しそうにしている

◆エサをあまり食べない、全く食わない

◆魚の体に白い点々があったり、ヒレがボロボロになっていたり、体の一部が赤くただれたようになっている(病気の可能性)

◆水が強く臭う(問題ない場合はほぼ無臭です)

◆水が白く濁る & 濃い黄色に見える

◆水面に油膜のようなものが張る

◆水面に泡がずっと残る or 水面に全く泡が残らない

◆底砂の上にベットリとしたコケ(シアノバクテリア)が繁殖する

 

といったことが挙げられます。そんなときの対処を順番を追って書くと(30cm虫かご水槽の場合です)

 

①調子の悪い生物が単体、少数ならまずそれらを水槽から出す

②問題が完全に解消するまではエサやりは完全にストップ

③水槽内に大きな生物の死がい、多量のエサの食べ残しが放置されてないかをチェック →あればすぐに取り出す

④最近水槽に入れた新しいもの(生物、海藻、石や隠れ家、貝殻など)が腐ったり変な物質を出していないか(例えば貝類が精子を出したとか)? →すぐに取り出す

⑤ろ過装置が汚れすぎていたり、目詰まりしていないか →ろ過装置内のゴミを散らかさないよう、慎重に取り出して清掃する

⑥ろ過装置や水槽のカベにヌルヌルしたものが大量付いていないか →ヌルヌルを取り除いて、ろ過装置の清掃 & 水替え

⑦そもそも水槽に生物が多すぎる →必要最低限まで生物を減らす

 

以上のようなことをチェックして取り除けるものを取り除いたら、新しい海水を作って全水量の1/2の量を水換えします。この際、新しい海水は水槽の温度に合わせ、砂や汚れを巻き上げないように優しく水槽に入れます。ついでにろ過装置も軽く掃除します。

これで改善の傾向が見られたら、エサはあげないまま2~3日様子を見ましょう。この際慌てて水槽の水を全部変えたり、ろ過装置のフィルターを新品にしたり、水槽中をキレイに掃除しまくるとかはしないでください

 

改善が見られない場合は、1日1回全水量の1/2水換えを続けます。その間に投げ込み式フィルターをもう1つ追加してろ過能力を上げてやるのも良いと思います。大体はこれで良くなって行くと思います。

これでもダメな場合は、何か現状では対処しきれない問題が水槽内で発生していると考えて、水槽のリセットも視野に入れます…。

 

水槽の簡易リセット法(30cm虫かご水槽の場合)

水槽ごとにリセットの仕方は様々ですが、ここでは30cm虫かご水槽の簡易的かつ、またすぐに水槽を使用できるようなリセット法をお伝えします。あくまで自己流なので悪しからず。

①水槽の生物を収容できる入れ物(バケツや別の虫かごなど)に新しい海水を入れて、一時避難場所を作ります

②水槽で使用していた投げ込み式フィルターを分解して、水道水でやや念入りに洗い(加減を伝えるのが難しい…流水で異物を除去しながら隅々まで洗う感じ)、一時避難場所の入れ物にセットします

③一時避難場所に生物を投入します(水槽の海水はなるべく入れないでください)。一時避難場所の水温は合わせて上げて下さいね

④生物の避難が終わったら、異常が起きた水槽の水を捨て底砂も取り出し、水道水で水槽と底砂を念入りに洗います(特に底砂は10回ぐらい水を交換して洗ってください)

⑤水槽に洗った底砂、新しく作った海水を入れ、一時避難所で使っていた投げ込み式フィルターをセットします。一時避難所にはフィルターの代わりにエアレーションをしてあげましょう(使ってない投げ込み式フィルターがあればそれが良いです)

⑥一時避難場所からタフそうな生物を1匹だけリセットした水槽に入れて、半日~1日ぐらい様子を見ます。この間エサは絶対にあげないでください

⑦異常が無さそうなら避難所にいる生物を水槽に戻していきます。生物の数は元の半分以下にし、水を汚しそうな生物は入れないでください

⑧このままエサをあげずに3日ぐらい観察します。水が白く濁ったりするかもしれませんが、その時は1日1回、1/2量換水を行ってください

⑨異常が出ない状態が続けばリセットから1週間後ぐらいにエサやり再開ですかね(エサは人工エサをごく少量)

 

飼育した生物の始末は自分でつけよう

飼育を続けられない、水槽のリセットができない、捕まえた場所に逃がすことができないからといって、決してその辺のテキトーな場所に逃がすということはしないでください。気持ちは分かります。私も昔は色々と過ちを犯しました。

その辺にテキトーに逃がすと、病気の伝染やその生物の分布、遺伝情報が乱されるといった可能性があります。仮にその生物が健康体なら◆海水水槽をやっている人、施設に引き取ってもらう◆捕まえた場所に逃がす、というのも手もあるのだけど。

 

なので今回のような水槽内で異常が発生した場合だと場合だと◆生物の治療と環境の改善を試みる◆一時避難場所とリセットした水槽で何とか飼育を続ける◆責任を持って殺すという選択肢になりますかね。私は治療に関しては知識がないので解説することが出来ません。

個人的な考えですが、殺すならなるべく一瞬で苦しまない方法が良いと思ってます。

 

 

以上、色々なことを書きましたが、これらは私の拙い知識と経験、個人的信条によるものであって、世の中にはもっと良い対処法があるかもしれません。そのあたりは色々調べてみてください。

新しい生物を水槽に入れる

1.生物を弱らせないように持ち帰ることが大事!!

まず最も大事なことは、生物を弱らせないように自宅まで持ち帰ることです。「水槽に入れたけどすぐ死んじゃった…」と言う人がたくさんいますが、もしかすると、自宅に持ち帰った時点でもう既に瀕死のダメージを負っていたのかもしれません…。

 

持ち帰るときのコツは色々ありますが、基本を書くと

①捕まえたらなるべく手で触らない & 水から出さない(特に魚はダメ)

なるべく大きな入れ物に入れて、たくさんの海水と一緒に持ち帰る

③持ち運ぶ時は衝撃を与えたり、揺らしたりしない

④死んだ生物や泥などは入れ物に入れない(水が腐るので入っていたら取り出す)

⑤帰り際に新鮮な海水と交換してやる

⑤持ち帰りに30分以上かかる時はエアポンプで空気を入れてやる

入れ物はせめて最低でも小さな水汲みバケツぐらいは欲しいですね(こんなに高級じゃなくていいけど、サイズはこれぐらい欲しい。釣りで使うフタ付きのバケツも良いですね)。他にも、粘液を出すような生物や弱い生物は小分けケースに入れる(小さな穴をたくさんあけたプラスチック容器に入れる)といった工夫も場合によっては必要です。

 

あと夏場や真冬は、採集中~持ち帰る途中で入れ物の中の水温が、上がり過ぎる or 下がり過ぎて、家に付いた頃には全滅なんてこともあります。なのでそれを防ぐために

①採集中は時々、生物をキープしている入れ物に新しい海水を足してやる(酸欠を防ぐ、温度変化や水質の悪化を和らげる)

②水温をキープできる入れ物を使う(小型のクーラーボックスがベストですが、持ち手の付いた発砲スチロールの箱などでもOK)

 

一番良いのは10Lぐらいのクーラーボックスにエアポンプを取り付けて、さらに投げ込み式フィルターを使うことですねこういうアイテムでクーラーボックスにエアチューブの通る穴を開けます(これを買わなくても単純に穴を開けて、使わない時は穴に詰め物をしておくのでもOK)。これで上手くやれば、そのままクーラーボックスに入れたままで1~2日ぐらいはもちます。

 

 

2.水槽に入れるときは「水合わせ」をしてあげよう

捕まえて来た生物をいきなり水槽にドボンすると、水温・水質が違うことによるショックで、生物がかなりのダメージを受けます(最悪死にます)。なので水槽に入れる前は「水合わせ」という作業が必要になります。

 

水合わせの方法は色々ありますが、私が行う方法を書きます。

①半分に切った2Lのペットボトルの下側を容器にして、生物と捕まえてきた場所の海水を入れて水槽に浮かべる

②スポイトなどを使ってペットボトルの容器の中に水槽の水を少し入れて5~10分ぐらい待つ

③ペットボトルの中の水が多くなったら、その水を捨てて、またスポイトで水槽の海水をペットボトルの中に入れる

これを繰り返すことで、捕まえて来た生物を水槽の海水に徐々に慣れさせていきます。

 

これを全体で30分~1時間ぐらいでやって、ペットボトルと水槽の水が同じぐらいになったなーと思ったら、ペットボトルを傾けて生物が自分から水槽内へ入っていくのを待ちます。

 

私はあんまり気にしませんが、寄生虫や意図しない生物が水槽に入るのを嫌うなら、水槽に入れる前に生物を1~3分ほど水道水に浸けると良いようです(ただこれは生物にダメージを与える可能性があります)。

 

 

3.新しい生物に餌付けをする

生物によりますが、水槽に入れてからなかなかエサを食べてくれないやつもいます。そんな時の対策を書きます。

①活きエサを使う(ゴカイ類、イサザアミ類、ブラインシュリンプなど)

②生エサ(なまエサ)を使う(アサリのミンチ、冷凍ブラインシュリンプ、釜揚げ桜エビなど)

③数日間エサを与えずに空腹にさせる

④その生物だけ隔離ケースに入れてエサをじっくりと食わせてやる(他の生物にエサを取られないように)

⑤相性の悪い生物を外に出す

 

活きたイサザアミ類、活きたゴカイのミンチ、生のアサリの身なんかが効果大ですね(ゴカイはキャスティングでジャリメかアオイソメを10~20gぐらい買ってきましょう)。余ったゴカイは塩漬けにして大量の塩と一緒に密閉して冷蔵庫で3ヵ月、冷凍庫なら1年は持ちます。

管理のしやすさでは冷凍アサリ、または冷凍イサザアミ、冷凍ブラインシュリンプですかね。

 

またエサを食わせるコツとしては、エサをその生物が食べやすいサイズに細かくしてやる潰して飲み込み易くしてやるエサに動きを付ける(斜め上からフワッと落としたり)でしょうか。

 

そうそう、それと上に書いたような生エサはメチャクチャ水を汚します。なので食べ残しを放置しないようにしてください。煮干しと魚の切り身を水に入れて、どちらの方が水が汚れるか? それを考えてもらえれば想像に難くないと思います。

水質が悪くて調子が悪いと食べるエサも食べなくなりますからね。そして最終的には人工のエサ(配合飼料)に移行させます。

こちらは私が初めて設置した「自宅水槽1号」。虫かごより少しお金はかかるけど、こちらの方が環境の安定性は上でいろんな生き物飼えます
こちらは「自宅水槽3号」(45cm水槽)。これくらいにすれば、けっこう色んな生物を安定して飼えます