自分で採集した生物を飼ってみよう!!
海の生物を飼ってみたい!!~海水水槽の立ち上げ・日々の世話など~(自己流)
水槽で作業をしているとよく「ヤドカリやカニを飼ってみたい」、「海で魚を捕まえて水槽に入れたけど、すぐに死んでしまった」というようなことについて質問を受けます。なので海の生物飼うために必要なものや、手順について、自分の体験を元に書いてみたいと思います。
ここで注意してほしいのは、私がこれから書く内容は「浦安周辺の海に生息する比較的タフな生物」を「なるべく低予算」で、さらに「静かに(これ私的にはかなり重要)」に飼う場合ということで、この通りにしたからといって、アクアショップで売っているような熱帯魚やサンゴ、海藻などは飼うことはできないと考えてください。
プロや上級者からしたら「何言ってんだこいつ」という部分もあるかもしれませんが、今まで一応これで問題なくできてきたので悪しからずです。
「ちょっと気合入れて海水生物を飼いたい!!」、「水槽を長くやるつもり!!」という方は、こちらのページの「自宅水槽4号」のセッティングで始めてみてください。ここで紹介しているものより、ほんの少しお金はかかるけど、こっちの方が水質・環境の安定性が遥かに上で、飼える生物の幅も広がります。作業自体は簡単ですよ。
さぁ、ここから文字数大量でダルいと思いますが、水槽始めるならこれくらいは読んでほしいなぁ…ということで(笑)
準備するもの
(写真:横幅30cm、高さ20cmのプラスチック製の虫かごを使用した「自宅水槽5号」。まずはこんな感じの水槽で初めてみましょう)
1.水槽
生物を飼う大前提として、できるだけ水槽は大きく水量も多い方が良いです。ただいきなり大きな水槽は無理という人も多いので、導入としては横幅が30㎝~の虫かごやガラス製の30cmキューブ水槽、45cm水槽あたりをオススメします。
2.水槽台
これは虫かご程度の水槽なら、しっかりとした机、丈夫なカラーボックスでも代用できるけど(水槽の下には厚く平らな木の板とゴムマット的なものを敷くとなお良いです)、30cmキューブ水槽以上の大きさの水槽だとかなりの重さになるので(水を一杯に入れると約27kg)、専用の台もしくは造りのかなりしっかりした机などを使用してください。水槽を置く台が破損したり歪むと、上に乗っている水槽にも歪みが生じ、水の重さに耐えきれなくなって、水漏れを起こしてしまいます。
3.フタ
個人的にフタは絶対必要だと思います。フタがないと生物がいつの間にか飛び出して死んでしまったり、水が蒸発して塩分濃度が変わってしまうことがあります。またフタを隙間がないようにピッチリ閉めると、水槽から発生する騒音?をかなり軽減することができるし、壁紙が傷んだり、周りの物がサビるということも防げます。
フタは塩ビ製で厚さは3mm以上あるものがオススメです。ガラス製は落として割るし、アクリルは湿気ですごく反るので(塩ビも多少反りますが)。私はここで買いましたね(2カットまで無料だし)。
4.ろ過装置
これが一番大事です。様々なタイプのろ過装置がありますが、上に書いたようなサイズの水槽で生物も少ししか入れないなら、少し大きめの「投げ込み式フィルター」が1つあれば大丈夫です。何よりこの「投げ込み式フィルター」は安くてメンテが楽!!
ろ過装置をこれにして、水槽のフタをピッチリ閉めると、水槽から発する騒音をかなり小さくできます(水槽を始めたはいいけど音が気になって断念という人も多いので)。オススメは「水作エイトコア」のMサイズですかね(私は色々と用途があるのでSサイズを2つにしています)。
5.エアポンプ
ろ過装置にエアを送って可動させる、水槽に酸素を供給するために必要です。オススメは「水作 水心SSPP-3S」です。この水心シリーズはコスパが良く、音が静かで、特にこの中間の3Sサイズはエア量調整ができ、エア量を絞ると音をかなり小さくすることができます(他の2サイズより静か)。
私はエアは絞らず全開にして、テレビ台の一部を改造した防音室にこの水心SSPP-3Sを吊るして使用しており、ほぼ無音です。エアポンプの下に防振マットを敷いたり、エアポンプ自体を空中に吊るすと音を静かにできます。あとエアチューブを買うのも忘れずに(100均のでいいです)。
エアポンプと投げ込みフィルターの間には「逆流防止弁」を噛ませましょう。これは名前の通り、水の逆流を防ぐものです。停電などでポンプが止まった際、エアポンプが水槽より下の位置にあると、水がサイフォンの原理でエアチューブを逆流してきてしまう可能性があるのです。
6.ライト
LEDのミニ水槽用のもので十分です(テトラやGEXが販売してる1000~1500円ぐらいのがおススメ)。ライトがあることで水槽がキレイに見えるし、日中はつけっぱなし、夜は消すという風にして生物のバイオリズムを作ってやります(さらに電源タイマーがあると管理が楽です)。
7.水温計、比重計
水槽の温度を把握しておくことはとても重要です。浦安のタフな生物たちでも「これ以上水温が上がったらヤバイ、下がったらヤバイ」というのがあります(目安としては28℃に達すると、耐えられない生物が増えてきます)。あとこれを読んでいる人はおそらくヒーターやクーラーの設置はしないと思うので…。比重計は水替えの際、人工海水を作るときに必要になります。
8.人工海水の素
文字通り、清浄な人工海水を作るためのものです。サンゴや繊細な生物を飼うわけではないので安いもので大丈夫です。私は三番瀬水槽の管理で大量に使うので「ナプコ インスタントオーシャン」を使っています(箱入り800L分で安いので。値上がりしちゃったね)。
7.亜硝酸テスター、硝酸塩テスター
海水中の亜硝酸と硝酸塩の有無、濃度を調べるためのものです。
8.バケツ
人工海水を作ったり、水換えで使ったりします。なるべく大きいものが2つ以上あると良いです。容量は10Lあるとグッドです。私は「テラモト じょうぶバケツ」を使ってます(超おススメ)。ダイソーに売ってる300円のものもおススメです(100円のものはプラスチックが薄く耐久性が微妙)。色は白や薄い色の方が良いですね。白だとバケツの中の生物や、ゴミなど異物、水の汚れなどがよく見えます。
手順
※機材のセッティングの様子は、上の写真、もしくはこのページの「自宅水槽1号」のところの写真を参考にしてください。
1.水槽を設置します。水槽は必ず水平で安定かつ丈夫な場所に設置してください(100均で水平器を買って水平をチェックしましょう)。テレビ台やカラーボックスだと初めは良くても、後々水槽の重さで歪んで、上に乗っている水槽が壊れる可能性があります。
水槽の下にはマットやゴムシートを敷くと良いでしょう。私はテレビ台の上にダイソーの300円の玄関マット?を敷いて、その上にテレビ台の歪み防止のためにホームセンターで買った厚さ18mmの木の板を置いて(この時点で水平を取って下さい)、さらにその上に厚めフローリングマット?(これもダイソー)を敷き、その上に水槽を乗せています。
水槽は水を入れてしまうと基本的には動かせない(動かさない方がいい)ので、よく吟味してください。また日光のあたる場所や窓際など温度変化の激しい場所には置かないでください。後々色々手間が増えます。
2.人工海水の素で作った海水、もしくは海沿いのなるべくキレイなところで汲んできた海水を水槽に入れてください(2つを混ぜてもいいです)。比重は取りあえず、1.023ぐらいで。浦安なら海が穏やかで濁ってない日に、高洲や日の出の海岸、河口などで汲むといいかも(季節にもよるけど)。海水を汲んできた場合は、目の細かい網で海水を濾してゴミを取り除いてから水槽へ入れてください。
3.ろ過装置とエアポンプをつなぎ(逆流防止弁も忘れずに)、ろ過装置を水中に沈め、エアポンプの電源を入れます。この時ろ過装置が浮かないよう完全に沈めてください。
4.そのまま生物を入れずに2週間以上放置します。これはろ過装置内に水中の有害な物質(アンモニアなど)を分解してくれるバクテリアを繁殖・定着させるためです。初心者にありがちな失敗として、このバクテリアが十分繁殖しないまま生物を入れてエサ与え、生物の排泄物やエサの食べ残しから発生したアンモニア等の有害物質によって生物があっという間に死んでしまうというケースがよくあります。なので、まずは生物を入れずにグッと我慢し、バクテリアが増えるのを待ちます(バクテリアは空気中からも供給されます)。
ただ、クテリアもエサ(有機物)がないと増えることができないので、毎日水槽にエサをほんのちょびっとだけ(耳かきの1/2ぐらいで十分)入れてやります。どうしてもすぐに生物を入れたい場合は丈夫な魚(「イダテンギンポ」、「アゴハゼ」、「メジナ」など)やエビ、ヤドカリ、カニを1~3匹だけ入れ、最低5日に1回は全水量の1/3の量を水替えしてください(ちょっとこれは大変かな?)
5.ただバクテリアの繁殖を早くする裏技がいくつかあります。①海水水槽をやっている知り合いがいたらその水槽の水・ろ材・石などを分けてもらい水槽に入れる、 ②海の砂や石などをそのまま水槽に入れる(砂は海水で洗ってゴミや汚れを大まかに取り除くこと)、③市販のバクテリア添加剤などを使うなどです。
私がよくやるのは①と②です。①がベストですが、②の砂もかなり効果が高いです。ただ浦安周辺の砂は、細かいサラサラ砂か貝殻のカケラが砕けたものがほとんどなので、それがイヤだという人は海でとってきた砂の上に、お好みの砂を買って敷けば良いでしょう(買ってきた砂は濁りが取れるまで水道水でしっかりと洗って下さいね)。ちなみに砂は厚くしすぎると良くないことも起きる可能性があるので(これは調べてみてね)、多くても厚さ3cmぐらいまでにしておきましょう。
6.バクテリアの繁殖・定着を待ちます。この途中、水が白く濁ったりするかもしれませんがよほどのことがない限り放置します。バクテリアの繁殖・定着が完了したかを判断するのに、「亜硝酸テスター」と「硝酸塩テスター」を使います。
水中の有機物(生物の排泄物やエサの食べカスなど)はバクテリアによって、「有機物→アンモニア→亜硝酸→硝酸塩」へと分解されていきます。このうちアンモニアと亜硝酸は猛毒です。水中にあると生物が弱る or 死にます。
硝酸塩は無毒ではないですが、水中に結構な量があっても浦安のタフな生物たちなら全然平気です。つまりテスターを使って亜硝酸が検出されなくなり、硝酸塩のみが検出されるようになれば、バクテリアがきちんと働いているよ~ということになります。
7.いよいよ生物をいれます。いきなりたくさん入れるのはやめましょう。まずは魚1匹とエビかヤドカリ2匹ぐらいで様子をみます。あ、ちなみにこの水槽のサイズでは大きな魚は飼えないので注意です。~6cmぐらいまでが限度かな。
生物が入ることで、また水槽の環境も変わります。特にこの時期、エサのあげすぎは厳禁です。ついついあげたくなりますが、種類にもよるけど浦安の海の生物たちは1週間ぐらい何も食べなくても平気です。エサやりも個人的は2日に1回で十分だと思います。多少空腹感があるぐらいのほうが生物も調子が良い気がします。
8.それからさらに2週間~1ヵ月ぐらいしたらもう大丈夫かな~。水槽のサイズが小さいので、5cmぐらい魚なら2匹まで!! それにエビやヤドカリを2~3匹ずつ入れるとかかな。とにかく入れすぎは良くないですね。
エビやヤドカリは貪欲で何でも食べるので、水槽の掃除屋として活躍してくれるので入れて損は無いと思います(特に「ユビナガスジエビ」がおススメ)。あとは飼う生物によって石で隠れ家を作ってやったりですかね。
日々の世話
エサやり
基本的に、エサはあげすぎるより腹八分目の方が良いと思います。一番気にしなければいけないのは水の汚れです。食べ残しが出ないように少しずつ確実に食わせます、もし食べ残しが目立つようならエサの量を減らし、またスポイトで吸い取るなどして除去しましょう(まぁ大抵エビやヤドカリが食ってくれるけどね)。小さな水槽で食べ残し放置は厳禁です!!
水換え
何のために水換えするかというと、・水の汚れを薄める(硝酸塩の量を減らすなど)、・海水中の栄養分(様々なミネラルなど)を補給してやるためです。水換えには人工海水の使用をオススメします。海の水も使えないことはないけど、この辺の海の水には不純物や栄養素が多く含まれているので、それを使うと水替えの効果が弱まってしまうかなぁと。
頻度は飼っている生物 & 水槽の大きさ・環境によりますが、このサイズ・設備の水槽なら基本は「1週間に1回、全水量の1/4~5」を目安に、汚れが酷ければ回数を増やすなどしてください。生エサを与えている場合&毎日エサを与えている場合は、1週間に2回、全水量の1/4~5を換えるぐらいに考えておけば良いと思います。
また水替えは水質を向上させますが、生物にとっては大きなショックにもなります。なので水道水を使う場合はカルキ抜きをしっかりする(ペットボトルに入れて6時間ほど日光にあてればOK)、極端に温度の違う水を水槽に入れない(これは作った人工海水を丸1日、水槽と同じ部屋に置いておけば大丈夫でしょう)。
また注意点として、この設備の場合、水換えとろ過装置(投げ込みフィルター)の「フィルター交換」は同時にやらない方がいいでしょう。何故かというと、小規模な水槽でこの2つを同時にやると「ろ過バクテリアが一気に少なくなる」 & 「水槽のろ過のバランスが崩れる」可能性が高まります。
やるとしても、ろ過装置内とフィルターに溜まったゴミを優しくゆすいで取り除く程度に止めておいた方が良いです。何でもキレイにすりゃ良いというワケではありません。投げ込みフィルターは中のマットが茶色くなってからが本領発揮です(と私は思います)。
それと水槽を稼働させていると、海水の中の水分が蒸発して水槽の水が減るので、ときどき減った分の水分(真水)を足してやってください。また人工海水の素は湿気をメチャクチャ吸いやすいので、開封したら密閉できる容器で保存してください(ドライボックスがオススメ)。
あ、あと超大事なことがありました!! それは「水換えの前後にエサを与えてはいけない」ということです。前後というか、水換えをする日はエサを与えないぐらいで良いと思います。
水が汚れている? 生物の調子が悪い
水の汚れが酷いと、・生物が活発でない、・エサをあまり食べない、・水が強く臭う(問題ない場合はほぼ無臭です)、 ・水が白く濁る&濃い黄色に見える、 ・水面に膜が張る、 ・水面に泡が残る or 水面に全く泡が残らないなどの症状が現れることがあります。
そんなときはまず、水槽内に死んだ生物やエサの食べ残しが大量に放置されてないかチェックし、取りあえずエサやりを完全に止め、全水量の1/2ほど水替えをして、ろ過装置の汚れを確認して様子を見ましょう。そして半日~1日経ったらまた水を1/2交換します。これで改善の傾向が見られたらエサはあげないまま様子を見ます。この際慌てて水を全部変えたり、ろ過装置のフィルターを新品にしたり、水槽中をキレイに掃除しまくるとかはしないでください。
水槽の掃除
水槽のカベに生えたコケは、・メラミンスポンジでやさしくこする、・手でこする等をすれば取れる場合がほとんどです。取れない汚れはプラスチックのスクレーパーやいらないポイントカードなどを使って削り落とします。アクリル水槽、虫かごなどは、強くこするとキズが付くので注意が必要です。あと水槽に手を入れると、人間に慣れていない生物がビックリして、水槽の外へ飛び出すことがあるので注意してください。
ろ過装置
これは水替えのときに軽~く行ってください。注意して欲しいのは、水道水でゴシゴシ洗ってはいけないということです。これをやると、せっかくろ過装置内のスポンジや石(ろ材)で暮らしていたバクテリアがいなくなってしまいます(水道水で死んだり流されたり)。なので掃除をするときは、”水槽の海水を使って”優しく水中でゆするようにして洗い、目立つゴミをとってやれば十分です。
砂(底砂)
これは特に問題がなければいじらない方がいいと思います。変に砂を巻き上げたり、掘り返したりすると、水質が一気に悪化したり、ろ過装置が目詰まりを起こしたり、砂の奥に潜んでいた悪いヤツらが目を覚ましたりすることがあるので…(厚さ2~3cmぐらいじゃ大丈夫だと思うけど…気になる人は調べてみて!)。砂の汚れやゴミが気になる人は、掃除屋(スジエビ類、ヤドカリ類、ウミニナ類)を入れてあげるか、水替えの際に水作の「プロホース」とかで掃除してあげてください。
砂を敷かないのももちろんアリですが、砂があった方が見栄えが良いのと、生物たちも暮らしやすそうだなというのが、7年ほど水槽をやってきた感想ですかね。砂は「サンゴ砂の細目」を1~2cmぐらい敷くかな。
新しい生物を入れる①
まず大事なのは、生物を弱らせないように自宅まで持ち帰ることです。「水槽に入れたけどすぐ死んじゃった…」と言う人がたくさんいますが、もしかすると自宅に持ち帰った時点ですでに瀕死のダメージを追っていたのかもしれません。持ち帰るときのコツは色々ありますが、基本は・捕まえたらなるべく手で触らない(特に魚はダメ)、・なるべくたくさんの海水と一緒に持ち帰る、・なるべく大きな入れ物を使う、・持ち運びの時は衝撃を与えたり、揺らしたりしない、・死んだ生物や泥などは入れ物に入れない(水が腐ります)、・持ち帰りに30分以上かかる時はエアポンプで空気を入れてやる、などです。
あと夏場や真冬は、持ち帰る途中で入れ物の中の水温が上がり過ぎる & 下がり過ぎて、それで家に付いた頃には全滅なんてこともあります。なので、・採集中は時々入れ物の中に水を新しい水に交換してやる、・中の温度をキープできる入れ物を使う(クーラーボックスがベストですが、ダイソーで売ってる発砲スチロールの箱もまぁまぁ使えます)。
新しい生物を入れる②
捕まえて来た生物をいきなり水槽にドボンすると、水温・水質が違うことによるショックで、生物がかなりのダメージを受けます(最悪死にます)。なので水槽に入れる前は「水合わせ」という作業が必要になります。水合わせの方法は色々ありますが、私が行うのは、半分ぐらいに切った2Lのペットボトルに、生物と捕まえてきた場所の海水を入れて水槽に浮かべます。そしてスポイトなどで水槽の水をその中へちょっとずつ入れます。
ペットボトル内の水が多くなったら、その水を水槽内に戻して、またスポイトで水槽の海水をペットボトルの中に入れるのを繰り返します。こうすることで、捕まえて来た生物を水槽の海水に徐々に慣れさせます。これを全体30分ぐらいでやって、ペットボトルと水槽の水が同じぐらいになったなーと思ったら、ペットボトルを傾け、生物が自分から水槽内へ入っていくのを見届けます。
餌付けをする
生物によりますが、水槽に入れてからなかなかエサを食べてくれないやつもいます。そんな時は、・活きエサを使う(ゴカイ類、イサザアミ類、ブラインシュリンプなど)、・生エサを使う(アサリのミンチ、冷凍ブラインシュリンプ、釜揚げ桜エビなど)、・数日エサを与えずに空腹にさせる、・その生物だけ隔離してエサをじっくりと食わせてやる(他の生物にエサを取られないように)、・相性の悪い生物を外に出すなどの対策が必要です。
活きたゴカイのミンチが最強かなぁ(キャスティングでジャリメかアオイソメを20gぐらい買ってきましょう。頑張れば自分でも採集できるけど)。余ったゴカイは塩漬けにして大量の塩と一緒に密閉して冷蔵庫で3ヵ月、冷凍庫なら1年は持ちます。管理のしやすさでは冷凍アサリ、または冷凍イサザアミ、冷凍ブラインシュリンプですかね。
コツとしては、エサをその生物が食べやすいサイズに細かくしてやったり、エサに動きを付ける(上からフワッと落とすなど)でしょうか。そうそう、それと上に書いたような生エサはメチャクチャ水を汚します。煮干しと魚の切り身を水に入れて、どちらの方が水が汚れるか? それを考えてもらえれば想像に難くないと思います。
ろ過が出来上がるまでは時間をかけて待つ & トラブルが起きても慌てて水槽をいじり過ぎない、掃除しすぎない
いろんな人の失敗談を聞いていると、大体は・生物を入れる前の環境(主にろ過)がちゃんと出来上がっていない、・トラブルを解消しようと水槽をいじり過ぎてしまうの2パターンに分けられるような気がします。
トラブルが起きたら、まずは亜硝酸濃度を計測後、大きな原因がないかチェックして(生物を入れるのが早すぎたり入れ過ぎていないか、水中に死骸やエサが残っていないか、ろ過装置が汚れすぎていないか、水温が上がり過ぎていないか、水槽に攻撃的な生物が入っていないか、水質に変化を及ぼすようなものを最近入れていないかetc...)、エサやりを完全停止し、ろ過装置を軽くゆすいで、水替えを1/2ほどして、あとは見守ってください(1~3日ぐらい)。解消されないときは半日~1日ごとに1/2換水を繰り返してみてください。
トラブルによりただでさえ生物が弱っている状況で、過度なエサやり、過度な掃除・水替えは、状況を良くするどころか、生物に止めを刺してしまいかねません。心配な気持ちはわかりますが、人間だって風で寝込んでいるときに、周りで窓開けて大掃除されたらもっと具合悪くなっちゃいますよね。