ウノアシ

特徴

(写真:2024年6月中旬、三番瀬浦安側南東のテトラポッド帯で採集。殻長2.4cm、殻幅2cm、殻高1cm。たしかに「鵜の足」っぽい見た目だ。以下、写真によって貝殻の様子が違って見えるが、このページ内のウノシタの写真は全て同一個体を撮影したものである。目盛りは1cm)

レア度:? 軟体動物門 腹足綱 カサガイ目 ユキノカサガイ/コガモガイ科  学名:Patelloida saccharina lanx 英名:? よく見られる季節:?

最大で殻長が3cmほどになるようだ。写真のウノアシは2024年6月中旬に三番瀬浦安側の南東のテトラポッド帯で採集したもの。フナムシ類を採集しようとしてテトラポッドをのぞき込んでいると、テトラポッドの表面に見慣れない貝が張り付いている。位置的には満潮時に水面直下となるぐらいの場所だ。

おお!!これは!!と手で剥がそうとするが、張り付く力がかなり強く素手では無理。そこでステーキナイフを改造した自作のヘラで貝殻を割らないように慎重に剥がす。貝殻は縁辺が薄くやや脆い………取れた!! 初採集である。

 

貝の形態や生態について以下に、『日本大百科全書』の『ウノアシガイ』の解説を引用させていただく。

『軟体動物門 腹足綱 ユキノカサガイ科の小さい笠(かさ)形の貝。北海道南部以南から西太平洋、インド洋海域に広く分布し、潮間帯の上部の岩磯(いそ)に付着する。

殻長40ミリメートル、殻径30ミリメートル、殻高10ミリメートルに達するものもあるが、普通はその半分ぐらいのものが多い。上からみると通常7本の強い放射肋(ろく)が突き出て星形なので、水かきのある鳥の足になぞらえてこの和名がある。殻表は黒青色、内面は乳白色で頂部は黒褐色。軟体の足は黄白色をしている。

一定のすみ場所があり、低潮時にそこから出て餌(えさ)をあさり、もとの所に戻る帰家習性がある。沖縄以南の熱帯地方に分布する型は、殻が厚く色が淡いのでリュウキュウウノアシガイとして内地型と区別することがある。[奥谷喬司]』

 

改めて「カワウ」の足とウノアシの貝殻を見比べてみたが、確かにかなり雰囲気が似ている。あとこいつも帰家修正があるのか!「カラマツガイ」といい「コウダカアオガイ」といい、カサガイ系は面白い生態を持っている!

ちなみに解説内にある「リュウキュウウノアシ」とは2024年6月現在、遺伝的差異が認められ、別種として扱われているそうだ。

(2024年6月)

軟体部を撮影。写真上が前方となる。貝殻の形状以外は、よくあるカサガイ系の色、見た目という感じ
横から撮影。写真左が前方となる。目盛りは5mm
前方から撮影。目盛りは5mm
後方から撮影。目盛りは5mm
軟体部を取り除いて、貝殻の内側を観察。内側は非常に滑らかでツヤがある。貝殻の縁辺はギザギザザラザラとしてい欠けやすい。目盛りは1cm
発見した時の様子。貝殻表面全体には小さなフジツボなど付着物が見られ、周囲の環境と同化しているようだった
採集した直後の様子。貝殻表面の付着物が濡れているため黒っぽく見える。目盛りは5mm
こちらは貝殻表面の付着物を取り除いた後の様子。付着物が無くなると貝殻が一回りスリムなった。ハッキリとした放射肋が鳥の足を思わせる。目盛りは1cm