ヒドロ虫の一種(ガヤ類)?

特徴

(写真:2019年7月中旬、三番瀬で採集。高さ約5cm。オレンジ色のカイメン類の上に付着している、白い植物のようなものがヒドロ虫の一種①(ガヤ類)…かもしれない)

レア度:? 刺胞動物門 ヒドロ虫綱 Leptothecata 学名:? 英名:? よく見られる季節:?

(同定に自信がありません。他の資料も参照してください。間違っていたら教えていただけると嬉しいです)

【この生物の動画はこちらから】

植物のような姿をしているが、おそらく「シロガヤ」などのヒドロ虫(ひどろちゅう)の仲間…だと思う(自身ないです)。水槽の生物たちに食べられてしまった?ので、もう調べようがないが…。

 

ちなみに『ヒドロ虫』とは『改訂新版 世界大百科事典』の解説を引用させていただくと、『ヒドロ虫綱Hydrozoaの腔腸動物(刺胞動物)の総称で,5目に分けられる。一生の間,定着性のポリプ型のみ,あるいは遊泳性のクラゲ型のみ,またはポリプ型からクラゲ型を経て世代の交替をするものがある。

ポリプの体制は簡単で,胃腔内に隔膜がなく,口盤の周辺部を触手がとりまいている。ヒドラ,オトヒメノハナガサ,クダウミヒドラなどは単体であるが,大部分のポリプは仮根をだして他物に付着し,枝分れしたヒドロ茎hydrocaulusをつくって群体を形成する。

クラゲ型はヒドロクラゲとよばれ,一般に小型で構造は簡単である。傘は皿形や深い釣鐘形で,周縁に触手があり,眼点や平衡器もある。また傘の中央から下方に向けて長い口柄がで,その先端に口が開いている。傘の内側に沿って縁膜(えんまく)という狭い膜があり,これがヒドロクラゲの大きな特徴になっている。

カツオノエボシやバレンクラゲなどのクダ(管)クラゲ類は,上端に泳鐘(えいしよう)といううきがあり,その下部はいろいろな機能をもったポリプによって構成されている。高さ5cmほどのクダウミヒドラが海水中の漁網や諸施設に密生して害を与えることがあり,またカツオノエボシ,カギノテクラゲなどは強い刺胞毒で水泳している者を悩ます。執筆者:今島 実』

 

つまり写真のヒドロ虫は、「定着性のポリプ型のヒドロ虫」ということになると思う。さらにその中でも「ガヤ類」などと呼ばれる、羽根状の植物のような群体を形成するタイプなのだろう。

あと早春にこの辺りで見られる「カミクラゲ」は「自由生活性のクラゲ型のヒドロ虫」になる。

(2020年2月)

植物のように見えるが、小さなポリプがたくさん集まって群体を形成しこのような姿になっている(と思われる)
こちらは2020年9月に河口で採集した別の個体。同種だろうか?