アオサの一種①

特徴

(写真:2019年4月下旬、河口付近で採集。高さ約10cm、幅約20cm)

レア度:★☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 緑藻植物門 アオサ藻綱 アオサ目 アオサ科 学名:? 英名:? よく見られる季節:春~夏

浦安を含む東京湾奥で最もよく見られる海藻類の1つがアオサ類。堤防や護岸テトラポッド、カキ殻など様々な場所に生えている。海沿いだけでなく、河川内でも海水の影響が強い場所なら見ることが出来る

具体的に何という種のアオサ類なのか私にはわからないが(おそらくよく見られるのは数種類で場所や季節によって生えている種や量は変化していると思う)、とにかく至る所で見る(写真の個体はなんとなく「ウスバアオノリ」なんかが近い感じがするが)。

ちなみに「アオサ」という標準和名の海藻は存在せず、「アオサ」というワードは「アナアオサ」や「ヒトエグサ」、「オオバアオサ」、「ウスバアオノリ」「ボウアオノリ」などの比較的薄いの膜状の体を持った緑藻類の海藻の総称を意味する(地域によってはまた意味合いが異なる場合がある)。

アオサは海水の富栄養化の原因となる窒素やリンを吸収して海を浄化してくれたり、エビやカニ、ヤドカリ、小型甲殻類に巻貝類、さらに「メジナ」「クロダイ」などの魚類、そして海鳥たちの重要なエサにもなっており、沿岸生態系にとって重要な海藻だ。

浦安である老齢の釣り人が「アオサが増えるとそれを食うエビが増えて、そのエビを食う魚が増えるんだ。今年はアオサが少なくてダメだ」と言っていたのが印象に残っている。

しかし近年では海水温の上昇や海水の富栄養化など複数の原因により、大量発生し過ぎたアオサ類が死んで腐り、逆に海を汚してしまうという事態も発生している。

(2020年3月)

(2024年6月)

上の写真の個体の一部をちぎったもの。藻体は薄く、ぺたっとくっつく。目盛りは1mm

藻体の所々に弱いシワができる
付着器上部は急激にくびれ、またその部分の藻体は硬く、少し黒ずんでいる。目盛りは1mm