イガイダマシ

特徴

(写真:2025年2月中旬、浦安市内河川中流域で採集。殻長約1cm。生きた状態で撮影。採集時は泥やコケ?で貝殻表面がもっと汚れていたが、写真は歯ブラシで掃除した後のもの。見つけた当初は「イガイ系の貝の色が抜けたものかな?」と思っていたが違う種だとは。目盛りは5mm)

レア度:? 軟体動物門 二枚貝綱 イガイ目 イガイ科 学名:Mytilopsis sallei 英名:Santo Domingo falsemussel よく見られる季節:?(低水温には弱い)

殻長3cmほどまで成長する。写真の個体は2025年2月中旬に浦安市内河川の中流域で採集。干潮時にアオサ類が生えたカキ殻を拾い上げたところ、カキ殻に足糸で付着していた。ちなみにこの場所は河川の中流域だが水質ほぼ海水で、川底はやや柔らかい泥である。

見つけた瞬間は、貝殻の形と足糸で付着していることから「イガイ系?…でも白いヤツなんてこの辺にいたっけ? コウロエンの色が抜けたヤツとかか?」などど考えたが、取りあえず初発見だったので持ち帰ることに。

取りあえずイガイ類にあたりをつけて図鑑を開く。ネットでも検索してみるが、いまいちピンと来るものがない。仕方がないので詳しい人に採集場所の詳しい状況を伝え、写真も見てもらうことにした。

「イガイダマシじゃないですかね?」

出た!!「~ダマシ」!! 私は初めて耳にする種である(おそらくありふれた種なのだろうが…)。ダマシ…ってことは「イガイ」ではないのか…?

 

以下、『国立環境研究所 侵入生物データベース』の『イガイダマシ』のページの解説の一部を引用させていただく(引用させていただきます。ご迷惑でしたら仰ってください)。

『自然分布 メキシコ湾,カリブ海

形態 殻長2cm程度の二枚貝.貝殻はやや薄く汚白色-淡褐色.イガイ科に似た形態.

生息環境塩分 0.1-3.1%程度の淡水-汽水域.河川の下流部-潮間帯下部など.塩分が常に高い海域には分布しない.温度選好性:低水温に弱い.限界水温は6-8℃.

繁殖生態 繁殖期:大阪湾では,初夏-秋に産卵すると考えられている.

生態的特性 情報整理中』

 

なるほど、外来種だったのか。貝殻の形態と採集場所に関しては解説と合致するな。そういえば採集してからクーラーボックスに入れて一晩ベランダに置いておいたら瀕死状態になってしまったのだが、イガイダマシの限界水温が6~8℃だったからか(外気温は3℃ほどだった)。

 

また『Wikipedia』の『イガイダマシ』のページに『殻頂部内側に隔板があり、その下に三角形の突起がある』という記述があり、私が採集した個体の貝殻の内側を観察してみると、たしかに殻長部内側に小さな隔板と三角形の突起がある!!(下の写真参照)。

 

これは…イガイダマシで良いでしょう…(良いよね?)

次回は暖かい時期に元気な個体を採集して、軟体部の動きを観察してみたいものだ。

(2025年3月)

上の写真の個体の、右側の貝殻撮影。『殻長2cm程度の二枚貝.貝殻はやや薄く汚白色-淡褐色.イガイ科に似た形態.』とのことだが、たしかに!! っていうかイガイ科の貝の定義(必要条件?)とは何なのだろう?
同個体を前方から撮影。殻長に対して厚みが結構ある
同個体を後方から撮影。こちら側の方が貝殻表面が粗い
同個体を腹方向から撮影
同個体を殻頂方向から撮影。この個体は殻頂周辺に黒色の斑模様が見られた
貝殻表面(縁辺部)を拡大

貝殻表面(殻頂周辺)を拡大

同個体の左殻の内側。内側は白く、暗色の同心円状状の模様が見られる
同個体の右殻の内側
『殻頂部内側に隔板があり、その下に三角形の突起がある』とのことで、この個体にもまさにソレがあった
こちらは同時に採集した別個体。貝殻表面に藻類が付着していた