ソウシハギ
特徴
(写真:2025年7月下旬、河口付近で採集(採集したの私ではない)。全長約15cm。死後30分ほど経過した後に撮影。普段浦安の岸近くで見る魚ではないが、台風により流れ藻などと一緒に流されてきたのだろう。幼魚サイズのものは色彩の変異が大きいとのこと)
レア度:★★★★★★★★★★(注意) 脊索動物門 条鰭綱 フグ目 カワハギ科 学名:Aluterus scriptus 英名:Figured leather jacket よく見られる季節:?
最大で全長70cm~1mほどになる大型のカワハギ。浦安の岸近くで見たのはこれが初だが、東京湾より西~南の海で堤防釣りをしていると、小型のソウシハギがたまに釣れたりするので、私的にはそこまで珍しい魚ではないという印象がある。
ソウシハギと言えば「フグ毒の70倍の毒があり食うと死ぬ」という情報が広く出回っており、そのため私は名前の由来を「「葬死ハギ」なんだろうなぁ…」と思っていたら、全然違った(調べてみてね)。 ソウシハギの持つ毒は「パリトキシン」といい、これはソウシハギがエサとするイワスナギンチャク類が持つのものを、ソウシハギが体内に蓄積しているそうだ。
ちなみに食用となる「ウマヅラハギ」や「ウスバハギ」と見た目が似ているらしいので(私は似ているとは思わないが…)、うっかり釣ってしまった際などは注意しよう。
さて写真のソウシハギを採集したのは2025年7月下旬、台風接近による強烈な北東の風に加えて、東京湾奥で重度な青潮が発生していた日だった。大体こういうときは、普段浦安では見られない珍しい生物たちがどこからか流されてくる。
そんなことを考えていると、仲間から「ソウシハギと ×××× と ×××× ………が採れたよ!!!!」と連絡が入る。来たか。
ソウシハギの幼魚は流れ藻(海面を漂う海藻などの塊)に寄り添うようにして生活するそうだが、今回の台風によって浦安まで流されて来てしまったのだろう。ソウシハギは元々温かい海の魚なので、東京湾奥の冬季の低水温には耐えられないだろう(水温一桁代まで下がる)。死滅回遊…か?
色々迷ったが持ち帰ることに決定。あわよくば三番瀬水槽で展示できればとの目論見である。
自宅に到着しクーラーボックスのフタを開けると驚きの光景が広がっていた。
他の魚食っとるやんけー!!!!
フタを開いたときは丁度、一緒に採集されたダツ類の幼魚に食らいついていた(下の写真)。その他にも体の一部に齧られた跡のある魚の死骸が…
この行動が何によってもたらされたものかは不明だが(極度のストレス? 過密な環境?)、この時点で他の生物と飼うのは大変そう…という匂いが。
さらに持って帰ってきて改めて見ると、デケェ!!!!
三番瀬水槽で飼うにはギリギリMAXかそれ以上のサイズだ。完全に見誤った。
取りあえず急いでクーラーボックス内の他の生物を取り出し、ボックス内をソウシハギ1匹だけにする。
そして2時間ほど逡巡…………
これはムリだ
非常に申し訳ないがこのソウシハギは締めることにした。なるべく苦痛が少なく一瞬で終わるように、タオルで目隠し & 動けないようにし、すぐさまナイフで脳と脊椎を破壊する。
締めると体の色が一気に濃い黒褐色に変化した。そして写真撮影。それが終わるとジッパー袋に入れて冷凍庫へ。死骸は海へ還そうと思っている。合掌。
(2025年9月)
背びれを拡大。このソウシハギだけではないが、この時(台風 & 青潮)に採れた魚たちの魚体には「ウオジラミ」類が多数付着していた(背びれに見える小さな楕円形のもの)
