ゴカイの一種⑧

特徴

(写真:2022年4月上旬、河口付近で採集。全長約25mm、太さ約1mm。体は細く、良く伸びる。頭部と体の後端が暗い黄色をしている。写真左側が頭部になる。目盛りは0.5mm)

レア度:? 環形動物門 多毛綱 学名:? 英名:? よく見られる季節:?

種類不明。2022年の4月上旬に、浦安市内河川の河口の護岸上に群生していた「マガキ」をはがすと、カキ殻の裏や殻の凹凸に潜んでいた。「マガキ」を1つはがせば、1匹は見つかるというぐらい頻繁に見かけた。

以前同じ場所で、似たような見た目の「ヒモムシの一種②」を多数発見していたため初めはそれかと思ったが、よく観察すると体節構造や疣足、剛毛が見られたため、どうやらゴカイ類の一種のようだ。

マイクロスコープで拡大して見てみると、頭部、体節構造、また各体節の両端には疣足と、さらにその先には細い毛(剛毛)が生えているのが確認できる。

また頭部と体の後端は暗い黄色で、胴部は黒い。

みなさんにお伝えしなくてはならないことがある。ゴカイ類(多毛類)というのはまだまだ未知の部分が多い生物群で、研究者の数もが少ないため研究も十分には進んでおらず、さらにまだ発見同定されていない種(未記載種)が大量にいることが推測されている(2023年現在)。

またゴカイ類(多毛類)を正確に同定するには、その道のプロフェッショナルが顕微鏡下で「口の周りにある黒い点の数が~」や「体側にある疣足の先端の形状が~」というのを確認したり、動き方やどのような場所(底質)にいたかなど様々なファクターを総合して判断する必要がある。

つまり超マニアックな世界で、私などが「これは~ゴカイです!!」なんて迂闊には言えない領域なのだ!!…というのを現在(2023年)になってようやく自戒している。なのでこのページに書いてあることは話半分に聞いて、是非論文や専門家の方の解説等を参考にして欲しい!! ちなみにゴカイ類(多毛類)の研究者の間では採集したゴカイ類(多毛類)を生きたまま食べる風習があるとかないとか…(「魚に人気があるヤツはやっぱり美味いですよ!」って言っていたなぁ…)。

(2023年9月)

体全体がよく伸び縮みする。目盛りは0.5mm
マイクロスコープで拡大して見てみると、頭部、体節構造、また各体節の両端には疣足と、さらにその先には細い毛(剛毛)が生えているのが確認できる
体の腹面から撮影
側面から撮影。頭部と体の後端は暗い黄色く、胴部は黒い