クロソイ

特徴

(写真:2019年10月中旬、河口付近で採集。全長約25cm。死後硬直前に撮影。スケールは30cm定規)

レア度:★★★★★ 脊索動物門 条鰭綱 スズキ目 メバル科 学名:Sebastes schlegeli 英名:Black rockfish よく見られる季節:?

(同定にちょっと自信がありません。他の資料も参照してください。間違っていたら教えていただけると嬉しいです)

全長40cmほどまで成長する。代表的な根魚(ねざかな)の1つだが(岩礁域に暮らす「アイナメ」「カサゴ」「メバル」などの魚を根魚と呼ぶ)、まさか浦安で釣れるとは思わなかった。しかも25cmの良型である。

同じ場所で「カサゴ」「メバル」は何度か釣ったことがあるが、現在の浦安には根魚が少ないというのが釣り人の定説で、まさかこんな大きなクロソイがいたとはかなりの驚きだ。

クロソイは「マゾイ」や「ムラソイ」、「キツネメバル」に似るが、眼の下からエラ蓋に向かって走る2本の黒いラインや、眼の斜め前方下(上唇の斜め上)に下向きに生えた涙骨が3本あるという特徴で見分けることができるそうだ(ちょっと自信がないが、写真の魚は涙骨が3本あるように見えた)。

体色は個体変異に富み、黒っぽい個体や褐色っぽいもの、体側に黒色の縦帯模様があるものなど様々らしい。

クロソイは通常の魚のように体外受精ではなく、12~1月頃に交尾を行った後、6~7月頃に浅場でメスの体内で孵化した仔魚で出産する。これを卵胎性(らんたいせい)という。

食性は肉食性で、小型の魚やエビ、カニなどの甲殻類、イカ類などを捕食する。

(2020年5月)

(2024年2月)

眼の下からエラ蓋に向かって走る2本の黒いラインや、眼の斜め前方下(上唇の斜め上)に下向きに生えた涙骨が3本ある(ように見えるがいかがでしょうか?)
この個体は腹側は薄い褐色で背面に向かうにつれ黒い斑模様の密度が高くなっている。ウロコは細かいがしっかりとしており剥がれにくい。スケールは30cm定規

採集する

(写真:うーんナイスサイズだ。貫禄がある)

個人だと釣り以外の採集方法が思いつかない。全国的に種苗生産が行われている魚で東京湾奥でも目にする機会が増えているとか。

釣り方としては穴釣り、投げ釣り、岸壁際を狙うヘチ釣りなどが挙げられ、近年はルアー釣りや船釣りの対象としても人気がある。漁礁性が非常に強い魚らしいので、障害物や変化のあるポイントをタイトに狙っていった方が良いだろう。ちなみに私はアオイソメをヘチ釣りで捕獲した。

食べる

私はクロソイを一度しか食べたことがないので、味について多くは語れないが、2019年10月中旬に浦安で釣ったクロソイの刺身は絶品だった(上の写真の個体。身は1日寝かせた)。

皮を剥いだ時に身に残る薄皮が黒っぽいため、見た目はあまり良くないのだが、ほどよい歯ごたえと強い旨みがある白身で箸が止まらなかった。刺身以外に、煮付けや味噌汁にしても美味いようだ。

クロソイはソイの中でも特に美味いとされ、北海道では「マダイ」と並ぶ高級魚として認識されているらしい。