スピオの一種?
特徴
(写真:2020年4月下旬採集。触手?(巣穴から2本伸びる透明のヒモ状のもの)の長さ約2.5mm。非常に細くて小さい。目を凝らさないとよく見えない)
レア度:? 環形動物門 多毛綱 スピオ目 学名:? 英名:? よく見られる季節:?
(同定に自信がありません。間違っている可能性があります。他の資料も参照してください。)
2020年4月下旬に河口で拾った「イボニシ」の貝殻(殻高約2.5cm)の表面で発見した。
ある時、ふと自宅水槽に入れた「イボニシ」の貝殻を眺めていると、その表面に非常に細い何かがウネウネと動いていることに気づいた。しかも1つの貝殻に結構な数がウネウネしている。
「なんじゃこれは!!」ということで、100円ショップのスマホ用マクロレンズ(これけっこう使えます)で観察してみると、何かゴカイ類のようなものが、貝殻の表面の小さな穴(直径0.2~0.3mmほど)から2本の透明な触手のようなものを動かしていることわかった。
さらによく観察すると、ヒゲは半透明で2.5mmほどの長さがあり、ヒゲは透明をしているものが多いが、ヒゲに黒いシマ模様がある個体もいる(別種か?)。
本体は中々穴から姿を現してくれないのでしっかりとは確認できていないが、姿はゴカイ類のようで体色は薄い黄色~山吹色をしている。
また貝殻に開いた(開けた?)穴にそのまま入っているのではなく、どうやら「カンザシゴカイ類」のようなトンネル状の巣穴を貝殻の穴の内部にさらに作って、そこに入っているようだ(下の写真参照)。
ちなみに過去に、同様の生物を別の海岸で拾った石の表面にも発見したことがある。
みなさんにお伝えしなくてはならないことがある。ゴカイ類(多毛類)というのはまだまだ未知の部分が多い生物群で、研究者の数もが少ないため研究も十分には進んでおらず、さらにまだ発見同定されていない種(未記載種)が大量にいることが推測されている(2023年現在)。
またゴカイ類(多毛類)を正確に同定するには、その道のプロフェッショナルが顕微鏡下で「口の周りにある黒い点の数が~」や「体側にある疣足の先端の形状が~」というのを確認したり、動き方やどのような場所(底質)にいたかなど様々なファクターを総合して判断する必要がある。
つまり超マニアックな世界で、私などが「これは~ゴカイです!!」なんて迂闊には言えない領域なのだ!!…というのを現在(2023年)になってようやく自戒している。なのでこのページに書いてあることは話半分に聞いて、是非論文や専門家の方の解説等を参考にして欲しい!! ちなみにゴカイ類(多毛類)の研究者の間では採集したゴカイ類(多毛類)を生きたまま食べる風習があるとかないとか…(「魚に人気があるヤツはやっぱり美味いですよ!」って言っていたなぁ…)。
(2023年9月)