ヒラムシの一種①

特徴

(写真:2015年4月中旬、河口付近で発見。全長約3cm。名前の通り、体は非常に薄っぺらい)

レア度:★★★☆☆ 扁形動物門 渦虫綱 多岐腸目 学名:? 英名:? よく見られる季節:?

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種類不明。どのくらい大きくなるかは分からない。

写真のヒラムシは2015年4月中旬に河口の石をひっくり返したら石の裏側にくっついていた。浦安では冬が終わり暖かい時期になると、このタイプのヒラムシが石の裏側に張り付いているのをときどき見かける。

ヒラムシ類は見た目と動きが面白いので個人的にはワクワクする生物だが、他人に勧めてもあまり盛り上がってくれない。

体はヒラムシの名前の通り非常に薄っぺらく、左右対称で節のようなものもない。またこの個体は肌色~褐色をしており、肉眼では表面は滑らかでツヤツヤと光沢があるように見える。。体は柔らかく非常にちぎれやすいので扱いには注意が必要。

体の両サイドをヒラヒラとさせながら這うように移動し、その移動スピードはかなり速い(5cm/秒ぐらいのスピードがありそうだ)。

『百科事典マイペディア』の解説を引用させていただくと、『ヒラムシ』とは『渦虫綱 多岐腸類に属する体が扁平な扁形動物の総称。体は楕円形〜帯状で、長さ2〜40mm。体の表面は繊毛でおおわれる。

口は体の腹面中央に開き、樹枝状の腸の末端は行きづまりで、肛門はない。すべて海産で、多くは海岸の石の下などにすむ。ウスヒラムシ、ツノヒラムシなど種類が多い。』だそうだ。

ちなみにヒラムシ類は外見が似たものが多いうえ、研究も盛んに行われているわけでもなく、またヒラムシ類の図鑑も数少ない。種類に判別には専門家が顕微鏡下内蔵を観察してようやく同定できるレベルらしい。

またヒラムシはその見た目とは裏腹に獰猛な肉食性の種が多く、さらにフグ毒で有名なテトロドトキシンを体内に持つものもいるそうだ。こえ~。

(2023年9月)

採集する

(写真:体の両サイドをヒラヒラさせながら移動するヒラムシの一種①)

暖かい時期(春~?)に海沿いで石を引っくり返すと、その裏から見つかることが多い。まぁ冬場は生物採集をする機会が非常に少ないので、そのせいかもしれないが。

ヒラムシたちの体はヌルヌルとしていて手で摘まみにくく、さらに体がちぎれやすいので、採集するときは細い棒などを使って、優しく石から落とすようにして採集すると良いと思う。