テッポウエビ
特徴
(写真:2024年6月上旬採集、三番瀬で採集。全長約5.5cm(額角の先端から尾の後端までの長さ)。テッポウの方のハサミ(左)のゴツさは言うまでもないが、反対側のハサミも非常に長い指節を持っておりかなり主張的だ)
レア度:★★★★★★★★☆☆ 節足動物門 軟甲綱 十脚目 テッポウエビ科 学名:Alpheus brevicristatus 英名:? よく見られる季節:?
大型個体はハサミを含めると10cmを超える。写真の個体は2024年6月上旬に「浦安市三番瀬環境観察館」のスタッフさんが採集したもの。採集の状況は不明だが、過去にまさに同じ時期にテッポウエビ類の発見記録がある(もしかして巣穴から出て来やすい季節なのだろうか?)
テッポウエビは日本を含む東アジア沿岸海域に分布し、内湾や浅海の海底が砂泥の場所に生息する。海底に直径数cm長さ数十cmの穴を掘って棲み、そこで海岸性のハゼと共生することでもよく知られている。
最大の特徴である片方のゴツく強大なハサミ(第1胸脚)だが、これを一旦開いてから勢い良くかち合わせることで、「パチン」という大きな音を出すことができる。この音で敵を威嚇したり獲物を気絶させたりするそうだ。この特徴から「鉄砲エビ」の名前が付いたのは言うまでもない。
このパチンという音だが単にハサミをかち合わせて音を発しているのではなく、「キャビテーション」という原理を利用しているらしい。詳しくは分からないがハサミがかち合う瞬間にはものすごい温度、気圧、衝撃派、プラズマなどが発生しているらしい(詳しくはキャビテーションで調べてみてください)。
また「テッポウ」でない反対側のハサミも指節が非常に長くなっており、こちらもなかなか攻撃力が高そうな見た目をしている。ちなみに左右どちらのハサミが「テッポウ」になるかは個体によって違うようだ。
(2024年6月)