シラタエビ

特徴

(写真:2020年10月中旬採集。体長約3cm(角(額角)の先端から尾までの長さ)。浦安市内河川の中流域で採集。透き通るような透明の体をしている)

レア度:★★★☆☆ 節足動物門 軟甲綱 十脚目 テナガエビ科 シラタエビ/トサカスジエビ属 学名:Exopalaemon orientis 英名:? よく見られる季節:初夏~秋?

最大で体長7cmほどになるそうだが、今のところ私は、浦安でそんな大きなシラタエビを発見したことはない。私が採集した場所では、体長2~3cmのものがほとんどだった。

写真のシラタエビは浦安市内の河川の中流域で採集したもの。何年も前から「この場所には体が透明で泳ぎが速く、やたら水面をピョンピョンと跳ねるエビがいるな~たぶんシラタエビってやつなんだろうな~」とその存在は認識していたが、なぜか捕まえる気が起きず放置していた。そして2020年10月、ようやく重い腰を上げて捕獲をしてみると、やはりシラタエビだった。

シラタエビは主に汽水域に生息するエビのようで、たしかに浦安の海沿いや河口でその姿を見たことは、今のところ一度も無い(採集した場所も、河川の中流だが、満潮時にその場所の表層水の比重を測ったら、ほぼ海水と同じだったが…)。

私が採集した個体は、全身がほぼ透明で、頭部(頭胸甲)の中にオレンジ色の内蔵が透けて見えていた。腹部~尾部にかけては褐色の小さな点が、まばらに散らばっているが、拡大しないと見えないレベル。

ネットで見る他のシラタエビは、褐色の点が目立つものが多いが、これは私が捕まえた個体がまだ未成熟の小さなものだからなのかもしれない(成熟するにつれ点が増える?)。また私は見たことがないが、成熟したメスの腹部側面には青い斑紋が現れるそうだ(婚姻色?)。

シラタエビの最大の特徴は、盛り上がった角(「額角」)と長く青い第1触角。角(「額角」)は目の上あたりで大きく山なりに盛り上がり、その先は上方向に反りながら伸びる。また青い第1触角は体長と同じぐらいの長さがある(下の写真参照)。

あとシラタエビは遊泳性が高く、私が採集したときにも、群れで水面近くを潮の流れに逆らって泳いでいた。

どうでもいい話だが、私は本種をよく「シタラエビ」と間違ってしまう。「シラタ」というワードが発音しにくいのは私だけだろうか。

(2020年12月)

背中側から撮影。私が採集した個体は、全身がほぼ透明で、頭部(頭胸甲)の中にオレンジ色の内蔵が透けて見えていた
腹側から撮影
体長約3cm(角(額角)の先端から尾までの長さ)。腹部~尾部にかけては褐色の小さな点が、まばらに散らばっているが、拡大しないと見えないレベル(死直後に撮影したもの。目盛は0.5mm)
角(「額角」)は目の上あたりで大きく山なりに盛り上がり、その先は上方向に反りながら伸びる(死直後に撮影したもの。目盛は0.5mm)
死直後に撮影したもの。最大の特徴の1つである青い第1触角。ちぎれて短くなってしまっているが、本来は体長と同じぐらいの長さがある
この腹肢(遊泳脚)を盛んに動かして、素早く泳ぐ(死直後に撮影したもの。目盛は0.5mm)
尾節と尾肢。(死直後に撮影したもの。目盛は0.5mm)
真上から尾周辺を撮影した。尾節の付け根には褐色のシマ模様があるのがわかる(死直後に撮影したもの。目盛は0.5mm)

採集する

(写真:2020年12月撮影。体長約2.5cm。体が透明なため水中では非常に発見しにくい。そして写真もとても撮りづらい)

浦安にいるエビ達の中では少し採集するのが難しいかもしれない。

理由としては、①体が透明で非常に発見しにくい、②泳ぎが速い(上手い)、③ピョンピョンと滅茶苦茶飛び跳ねる、④障害物の側もしくは死角にいる、の4点が挙げられる。

なので私はまず魚の死骸などの寄せエサ設置し、それに寄ってきたシラタエビを水槽用の小さな網で、障害物の側から何もない場所へ追い込んで、大きなタモ網ですくうという、何とも面倒くさい方法で捕獲した(もちろん偏光サングラスも装備して)。

網ですくってからも油断をしていると、スゴい跳躍力で網の外へ逃げることが多々あるので、フタ付きのケースに入れるまで気を抜いてはいけない。

たぶんこんなに面倒なことをしなくても、夜間に採集したり、トラップや、エビが寄り付くようなもの(例えば細い竹や木の枝を束ねたもの)を沈めておけば、もっと簡単に捕獲できると思う(水中設置型の道具使用の可否は地域によって細かく決められているので注意!!)

飼育する

(写真:2020年12月撮影。体長約2.5cm。背景が透けるほど透明な体をしている)

2020年10月中旬に採集した個体を、現在(12月初旬)も飼育中。飼育はかなり容易な部類に入ると思う。

浦安でよく見られる「ユビナガスジエビ」や「スジエビモドキ」と比較すると、性格はおとなしい。また泳ぎが達者で、水槽内を泳ぎ回っていることが多い。

環境の変化に強く、低水温にも高水温にも適応できるようだ(水温28℃でも問題なし。また撮影のため、冷蔵庫に海水と一緒に一晩入れておいたのだが、再び水温が上がると活性を取り戻した)。汽水域によく見られるエビらしいが、比重1.024の自宅水槽でも全く問題ない。

食欲は旺盛で、水槽内にエサの匂いがすると一目散にエサに駆け寄り、ピンセットからエサを奪っていく(ちなみにエサは「おとひめ EP2」をあげている)。

ただ他のエビ類と同様、混泳には注意が必要で、ある程度の大きさの魚には簡単に食べられてしまう。