カイアシ類の一種⑤

特徴

(写真:2022年3月上旬、自宅水槽3号から採集。体長約0.5mm(触角と後端の肢を除いた長さ)。自宅水槽3号に大発生していた「カイアシ類の一種④」に混じってポツポツいるのを発見。抱卵している。どこかで見たような姿だが…。同種なのかは不明なので別ページで紹介することにした)

レア度:? 節足動物門 甲殻亜門 顎脚綱 カイアシ亜綱 学名:? 英名:? よく見られる季節:?

種類不明。どのくらい大きくなるかも分からない。以前発見した「カイアシ類の一種④」と似た姿をしており、同種かもしれないが私にはサッパリなので別ページで紹介することにした。以下、発見時の様子。

 

2022年3月上旬、自宅水槽3号をボケっと眺めていた。この時期はまだ生物が少ないシーズンなので、巻貝の「アラムシロ」以外、他に生物は飼ってはおらず、ガランとした水槽。「おーそれでも茶ゴケはけっこう生えるんだな~」なんて思っていると、ある異常に気が付く(ちなみに水温20℃)。

水槽の右側面のガラス面に生えた茶ゴケが毛羽立ち、所々パッチ状に薄くなっているのだ(下の写真参照。通常は茶ゴケはガラス面に薄く、一様に付着するのだが)。「これは…誰かが食ってるな…」。すぐさま水槽の側面に回り込み、顔を近づけガン見する。

お~いるいる!! 何だか見たことあるようなプランクトンの類(「カイアシ類の一種④」)が、ガラス面を這い回るようにして茶ゴケを貪り食っていた。それに混じって一回り大きな本ページのカイアシ類の一種の姿もポツポツ見られた。「カイアシ類の一種④」が繁殖のためデカくなったものとか?

 

ちなみにカイアシ類(橈脚類)とは、エビやカニなどと同じ甲殻類の仲間で、専門家の間ではコペポーダ (Copepoda)と呼ばれている。海や湖沼から、水深1万メートルの深海など様々な環境に生息しており、現在までに約12000種が発見されている、地球上で最も繁栄した甲殻類だそうだ。生活スタイルも様々で、水中を漂うように暮らすプランクトン性のものや水底で生活する種類、他の生物に寄生・共生する種類もいる。

カイアシ類はほとんどは1~2mmと小さく、最も大きい種類でも1cmほど。カイアシ類は他の動物にとって非常に重要なエサ生物となっており、魚はもちろんクジラや海鳥もカイアシ類を捕食している。

(2024年6月)

写真上にいるのが「カイアシ類の一種④」、下にいるのが本ページで紹介している個体、そして周囲の茶色い物体が茶ゴケである。2匹のカイアシ類は同種のようにも見えるが、詳細は不明(繁殖のため体が大きくなったとか?)
発見したときの様子。水槽の右側面のガラス面に生えた茶ゴケが毛羽立ち、所々パッチ状に薄くなっている部分がある