クサフグの幼魚

特徴

(写真:2020年7月中旬撮影。全長約3cm。当会会長が採集したらしい。まだ小さいが、成魚の「クサフグ」とほとんど同じ姿をしている)

レア度:★★★☆☆ 脊索動物門 条鰭綱 フグ目 フグ科 トラフグ属 学名:Takifugu niphobles 英名:? よく見られる季節:6~10月?

20cmほどまで大きくなる。日本全国の沿岸でよく見られるフグの1つで、汽水域にも生息することができる。浦安では初夏~秋にかけて、このような小さなフグの幼魚たち(おそらく「クサフグ」以外の種類も混じっていると思う)を浅瀬でしばしば見かける。

背中の緑色が草を思わせることから「草フグ」の名前が付いた。また胸びれのすぐ上と背びれの付け根に黒い大きな点があることも本種の特徴。

フグなのでもちろん猛毒のテトロドトキシンを体内に持っている。筋肉は弱毒で、皮と内蔵の毒性が非常に強い。浦安でハゼ釣りや投げ釣りをしていると釣れることがあるので、釣れても一般人は決して食べないように(一応食用のフグであり資格をもったふぐ調理師が捌いたものなら食べられる)。爪切りのような歯で釣り糸を噛み切っていくので、釣り人からはかなり嫌われている。

繁殖生態が独特で、5~8月の新月か満月の満潮の2時間ほど前になると、大量の「クサフグ」が浜辺に乗り上げるようにやってきて一斉に産卵・放精する(文章では伝わりにくいので、検索してみてください)。

また砂に潜る習性がある(「クサフグ」以外にも砂に潜るフグはいるが)。

(2020年5月)

採集する

ある程度大きくなったものは泳ぎも早いのでタモ網で捕獲するのは難しいが、上の写真ぐらいのサイズまでなら泳ぎも遅いので、採集は比較的簡単だと思う。

水中の障害物や海藻に寄り添っている場合もあるので、そのようなものを見つけたらそれごとタモ網ですくうと捕れることがある。