ギマの稚魚

特徴

(写真:2020年6月下旬、河口付近で採集。全長約1.5cm。ギマの稚魚。成魚とはかなり異なった姿をしているが、このギマ稚魚自体もかなり独特な姿だ)

レア度:★★★★★★★★☆☆☆ 脊索動物門 条鰭綱 フグ目 ギマ科 学名:Triacanthus biaculeatus 英名:Short-nosed tripodfish よく見られる季節:6月~夏

「ギマ」の稚魚。2020年6月下旬に、河口の浅瀬を適当に網でガサガサやっていたら偶然捕れた。浦安では例年梅雨頃から、三番瀬や河口の浅瀬で1cm~数cmの「ギマ」の稚魚・幼魚が、数匹の群れをなしているのを時々見かける。このようなサイズの稚魚・幼魚は泳ぎもあまり速くないので、捕まえるのは簡単だ。

稚魚の体型は菱形で、体色は肌色をベースにゴールドの迷彩模様が入ったような体色をしている。この体色は魚の状態によって変化するようで、採集した当初は興奮のためか全身に黒い模様が現れていた(下の写真参照)。

成魚の「ギマ」の体にはひれが変化してできた大きなトゲが3本あり、稚魚にもそれらしきものが見られるが、稚魚のそれはまだトゲというほど硬くはなく、長いひれといった感じだ。

(2020年7月)

(2024年6月)

稚魚の体型は菱形で、体色は肌色をベースにゴールドの迷彩模様が入ったような体色をしている。また写真では見えづらいが、半透明の大きな背びれと臀びれを持つ
採集したばかりの「ギマ」の稚魚。体色は魚の状態によって変化するようで、この時は興奮のためか全身に黒い模様が現れていた
こちらは2024年8月中旬に河口付近で採集した個体。全長約3.3cm。このくらいの大きさだともう稚魚と呼ぶのおかしいのかもしれない。しかし幼魚…とも言えないような。体のトゲはよく発達している

飼育する

(写真:一番上の写真と同じ個体。100均の砂糖ケース?を改造して作った隔離ケースで飼育を開始した。全長約1.5cm)

「ギマ」の成魚を飼育したことはないが、写真の稚魚を現在(2020年7月上旬)自宅水槽1号で飼育中。

水槽の環境は水温25℃前後、比重1.023。これで今のところは問題ないようだ。水槽へ連れてきた当時は興奮のためか体の模様が黒くなっていたが、しばらくすると写真のような肌色の体色におちついた。

エサは現時点では生きたブラインシュリンプしか食べない。しかし腹がパンパンに膨れるまで食べてくれるので、あげる方も気持ちが良い。結構痩せやすい魚のようで、頻繁にエサを食わしてやらないと痩せて弱ってしまうので注意。

ちなみに写真のようなサイズのギマの稚魚のトゲは未発達で、触ると柔らかい。