シモフリシマハゼ
特徴
(写真:2016年2月上旬撮影。全長約6cm。体側に走る黒いラインと喉のあたりの白点模様が特徴)
レア度:★★★★☆ 脊索動物門 条鰭綱 スズキ目 ハゼ科 チチブ属 学名:Tridentiger bifasciatus 英名:Whitespot striped tripletooth goby よく見られる季節:?
8cmほどまで成長する。名前の通り、体の4本の黒いシマ模様と喉のあたりの白点模様が特徴。しかしシモフリシマハゼは体の模様が短時間にコロコロ変わる。シマ模様がなくなったり、真っ黒になったり。そのため捕まえた瞬間は「チチブ」などと間違えてしまうこともある。ちなみにこのシマ模様は魚類学的には縦ジマとなる。
また浦安を含む東京湾奥には本種に非常によく似た「アカオビシマハゼ」という魚もおり、それとの見分けも慣れないと中々難しい(「アカオビシマハゼ」の喉には白点模様がなく、「アカオビシマハゼ」成体の尻びれには赤い横ラインが2本走る)。私が生物採集を行う場所ではシモフリシマハゼはあまり見ず(というかほとんど見つからない?)、「アカオビシマハゼ」の方がよく見つかる。
シモフリシマハゼは砂地に岩などの障害物が点在するような場所や、カキ殻が密集した場所に多く生息しているそうだ。また水の汚れに非常に強い魚としても知られている。
食性は雑食性で、ゴカイ類や小型甲殻類などの底生動物や藻類などを食べる。繁殖期は春から夏で、カキ殻の内側などに産卵しオスが卵を保護する。
ハゼ釣りの外道として「チチブ」などとともに、「ダボハゼ」と呼ばれる魚の1つ。
(2020年5月)
採集する
障害物の側で暮らし、なかなかすばしっこいので、タモ網での捕獲は難易度高め。本種がいそうな岩を見つけたら、その際でタモ網を構え、足でかき込むように追い込んで捕獲するといいそうだ。またゴカイ類などのエサにパクッと食いつくので、穴釣りで狙うのもアリだと思う。