コショウダイ

特徴

(写真:2020年7月下旬撮影。全長約10cm。2018年8月に採集した、全長約3.5cmの幼魚が成長したもの)

レア度:★★★☆☆ 脊索動物門 条鰭綱 スズキ目 イサキ科 コショウダイ属 学名: Plectorhinchus cinctus 英名:Crescent sweetlips よく見られる季節:7~10月?

60cmほどまで成長する。体に見られる黒い点々模様が胡椒の粒のように見えることから「胡椒ダイ」の名前が付いた。

浦安では夏になると全長3cmほどのコショウダイの幼魚を、岸近くでよく目にするようになる(2019年は特に多く見た)。

3cmぐらいまでのコショウダイの幼魚は全身真っ黒sw(胸びれと尾びれは透明)、親と全く違う姿をしている。それが5cmぐらいになると親のような体色になり、体側と背びれに黒く太いシマ模様が現れる。それからまた少し成長すると黒い点々模様が現れてくる。

私が野外で観察した限りでは、小さなコショウダイは単独もしくは数匹の群れで行動していることが多い。

食性は肉食性で、小さな魚や小型の甲殻類、ゴカイ類などを食べるそうだ。産卵期は5~7月頃。

(2020年5月)

上の写真の個体(2020年8月採集)が、さらに成長したもの。全長約13cm。2022年7月下旬撮影

採集日時から考えると、この個体は4歳近くになる。水槽の中はエサの量が限られるなど様々な制約があるので、成長が著しく遅い。でも元気にはしている

採集する

(写真:2019年8月採集。全長約3.5cm。コショウダイの幼魚。目盛りは5mm)

写真ぐらいのサイズの幼魚なら、障害物の影や海底に沈んでいる海藻の中に隠れていることが多いので、その周囲をタモ網ですくうと採集できる。

また青潮などが発生すると、岸近くの水面付近を漂っていることもある。

ただ5cmぐらいに成長すると動きも素早く、警戒心も高くなってくるので、タモ網での採集は難しいかもしれない。試したことはないが、小さな針にゴカイ類やオキアミなどをつけて釣ると釣れるかもしれない。

飼育する

(写真:2019年10月撮影。全長約5cm。コショウダイの幼魚。上の写真の幼魚が成長したもの)

過去に3cmほどの幼魚を数回飼育したことがある。水槽に慣れるまではデリケートで気が弱い魚という印象。環境の変化にはそれほど弱くはないように思えるが、肌が弱いのか、きちんと水合わせをしないと体の粘膜が剥がれたようになる。

私の経験上だが、水槽に他の魚がいると餌付きが非常に悪く、最悪エサを食べずに衰弱死してしまうこともある。そのため他の魚と混泳させる場合は、まず隔離水槽に入れて配合飼料に十分慣れさせた方が良いと思う。

三番瀬水槽では全長5cmぐらいになるまで隔離水槽で育ててから外に出したが、そのおかげで現在も順調に育っている(2019年8月~2020年6月現在)。大きくなってくると気性が荒くなるという噂があるので、少々心配。

(追記:2020年5月25日)予想通り、体が大きくなると気性が荒くなってきた。現在上記のコショウダイが全長8cmほどに成長し、まだ他の魚を攻撃するほどではないものの、他の魚を押しのけてエサを貪り食っている(底に落ちたエサも掃除機のようにバクバク食べる)。また水槽内の小型動物や石に付着したホヤ類なども食べているようだ。

(追記:2022年7月25日)上記の個体の飼育を開始して、4年近くが経過した。採集したときは0歳だったろうから、今は4歳近くになる。現在の大きさは全長約13cm。120cm水槽という環境とエサの少なさのためか、天然個体と比べると成長は著しく遅い(天然では4歳で40cmぐらいになるそうだ)。しかし元気にやっているので良しとする。

エサは粒タイプの配合飼料(おとひめ EP1)をメインに、クリルを数匹。これを週3~4回与える方法でここまでやってこれた。本当はもっとたくさん食べたいだろうが、人間側の都合で我慢をさせている。

長い期間「メジナ」、「マハゼ」、「イシガレイ」、「アカオビシマハゼ」、「メバル(の一種)」と混泳させてきたが、特に大きなストレスを受けているようではなく、伸び伸びと中層を泳いでいる。ただ上記の魚たちと比べると、タフさというか図太さは一段階劣る気がする。みんな魚体の大きさは似たようなものだが、ちょっと何かの出来事でパワーバランスが崩れると、コショウダイが標的になりやすい。

さてコショウダイの寿命は何歳なのだろうか…。このまままたしばらく様子を見守っていきたい。

2022年7月下旬撮影。全長約13cm。飼育を開始して4年近くが経ったコショウダイ。腹部が凹んで痩せ気味である。エサを増やさねば