イソコツブムシの一種③

特徴

(写真:2022年1月下旬、三番瀬の護岸上で採集。体長約6.5mm。生きた状態で撮影。明るい黄褐色の体色で、白い大きな模様もありよく目立つ。目盛りは0.5mm)

レア度:? 節足動物門 軟甲綱 等脚目 コツブムシ科 学名:? 英名:? よく見られる季節:?

(同定にちょっと自信がありません。他の資料も参照してください)

種類不明。どのくらいまで大きくなるかはわからない。2022年1月下旬に三番瀬の護岸上のタイドプール内にあった、ボーリングの球大の石をひっくり返したところ、その裏に10~20匹ほど隠れていた。

大きさは体長5mmほどの個体が多く、この辺りで見るコツブムシ類の中では最大クラスの大きさ。

体色は明るい黄褐色をしている。また背中に大きな白い斑が2つあり、明るい体色と相まって遠目で見てもよく目立つ。それと同場所には、おそらく同じ種類だと思うが、体色が薄い灰色~緑色で白斑のない個体もいた(下の写真)。

他のコツブムシ類と同様、危険を感じるとダンゴムシのように球形に丸くなる。私が観察した限り泳ぎ回らず、ノソノソと歩いて移動することがほとんどだった。

以下に、『ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典』の、『コツブムシ』の解説を引用させていただく。

『軟甲綱 等脚目 コツブムシ科 Sphaeromidaeに属する種類の総称。一般に体長1cm内外で、長の長卵形。頭部、7胸節がはっきりしており、球状に丸まる。続く腹尾節には彫刻や突起など種ごとに著しい特徴が見られ、分類に役立つ。

潮間帯の石の下や海藻中にすむほか、海中の木材や凝灰岩などに穿孔する。ヨツバコツブムシ Sphaeroma retrolaevis、イソコツブムシ Gnorimosphaeroma rayi、ニホンコツブムシ Cymodoce japonica、シリケンウミセミ Dynoides dentisinus などがごく普通に見られる。また北海道沿岸におびただしく見られるシオムシ Tecticeps glaber は網にかかった魚を食害することがある。』だそうだ。

またイソコツブムシ属の種は海藻や漂着物、付着性物の隙間に生息しており、よく遊泳もするらしい。

(2020年3月)

上の写真の個体を腹側から撮影。生きた状態で撮影
体色は明るい黄褐色をしている。また背中に大きな白い斑が2つあり、明るい体色と相まって、遠目で見てもよく目立つ。これでは逆に目立ってしまいそうだが…
こちらは同時に採集した別個体。おそらく同じ種類だと思うが、体色が薄い灰色~緑色で白斑もない。生きた状態で撮影
同個体を腹側から撮影。生きた状態で撮影
同個体を少し遠くから撮影

飼育する

(写真:自宅水槽3号内のエアチューブを登るイソコツブムシの一種③)

取りあえず自宅水槽3号に入れてみた。

すぐどこかへ隠れてしまって、なかなか姿を見せることはないが、時折写真のように姿を現す。今のところ泳ぐシーンは見ておらず、ノソノソと歩いて移動している。

水槽に入れて約1か月、水槽内の投げ込み式フィルターを掃除したら、その中に隠れていた(サンゴ砂の隙間に)。小型動物を積極的に襲うような生物がいない水槽なら長生きしそうだ。

まるでダンゴムシのようだ。ノソノソと移動する姿に愛嬌を感じる